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反撃の狼煙となるか…王者・専修大、大量6得点で5戦ぶり白星/関東大学リーグ

2014.10.14

専修大攻撃陣をけん引したFW仲川輝人(左) [写真]=内藤悠史

 関東大学1部リーグ第17節が12日に各地で開催。Shonan BMWスタジアム平塚では、12日の第2試合で専修大学と中央大学が対戦した。

 リーグ4連覇を目指す専修大は、今季の前期日程こそ首位で終えたものの後期に入って急失速。最近4試合連続で勝利から遠ざかり、首位・順天堂大と勝ち点差3の3位となっている。悪い流れを断ち切り、再び優勝争いへ名乗りを上げたいところ。一方の中央大は、16試合でわずか2勝と苦しみ、勝ち点8で最下位に沈んでいる。1部残留のために、1ポイントでも勝ち点を積み上げたい。苦戦が続く両校の一戦は、専修大が久々に攻撃力を爆発させ、大量6得点を記録。6-2で大勝し、5試合ぶりの白星を挙げた。

 前期11試合では30得点を挙げた本来の破壊力が鳴りを潜め、後期5試合で5得点と苦境が続く専修大。負傷者続出で試行錯誤が続く中、今節の先発メンバーは前節から4人を入れ替えた。主将DF河津良一(4年・作陽高校出身)が後期初先発となったほか、MF星野有亮(4年・静岡学園高校出身)とFW山川翔也(3年・新潟西高校出身)が復帰。DF小口大貴(2年・川崎フロンターレU-18出身)以外は3、4年生で、前期の主力を担った陣容に近い11人がピッチに立った。

 専修大は立ち上がりにセットプレーからピンチを迎えたが先制点を許さず、11分にDF萩間大樹(3年・川崎フロンターレU-18出身)、13分にFW仲川輝人(4年・川崎フロンターレU-18出身)が得点。畳み掛ける攻撃で2点を先行し、迎えた後半にも53分からの9分間で3得点を奪って5-0とリードを広げた。右ウイングに入ったFW仲川にボールが渡る回数が前節までとは格段に増加。先発に抜擢されて2得点を挙げたMF後藤京介(4年・三菱養和SCユース出身)も小気味よくパスを散らして攻撃にリズムを与えていた。

 しかし、5点差をつけてからはもどかしい展開となった。決定機を数多く作りながらも追加点を挙げられず、逆に中央大に2点を返される。アディショナルタイムに6点目を記録したが、フラストレーションを溜めたまま試合終了の笛を聞くこととなった。

 源平貴久監督は、「今日の出来では厳しいかなと思う。攻撃のちぐはぐ感が否めない。スピードが上がらないから、今までであればもっとフリーで(シュートを)打てたところが混戦になってしまっている」と振り返り、FW仲川も「シュートを)外し過ぎという印象は正直ある。攻めなければいけないチームなので、悪くないスコアだとは思うけど」と、指揮官同様、6得点を奪った試合後とは思えないような言葉を口にした。公式記録上のシュート数は23本。中央大GK置田峻也(2年・星稜高校出身)がビッグセーブを連発したという面もあったが、あと3、4点以上決めていてもおかしくないような試合だった。

 とはいえ、5試合ぶりの白星でプレッシャーから解放されたことは収穫だろう。久々の先発出場で勝利に貢献した主将DF河津は「勝つことが良い薬になる、勝つことで変わると思っていた。今日の勝ちは相当大きい」と安堵の表情を見せた。副将DF北爪健吾(4年・前橋育英高校出身)も口を揃えるように「言い訳ができないメンバー構成で『意地を見せよう』と言っていた。勝ち点3を積み上げられたことがすごく良かった」と、勝利の重要性を語った。上級生主体のメンバーでようやく掴んだ白星。勝ち点差3に4チームがひしめく大混戦の優勝争いに、王者が踏みとどまった。

 関東大学1部リーグ第17節の結果および順位表は以下のとおり。同リーグは2回戦総当たり方式で開催され、後期日程は11月16日まで行われる。

早稲田大3-1桐蔭横浜大
国士舘大4-4流通経済大
明治大3-3駒澤大
専修大6-2中央大
順天堂大3-2筑波大
慶應義塾大0-0東京国際大

1位:順天堂大学(勝ち点37/得失点差+16)
2位:専修大学(勝ち点34/得失点差+22)
3位:明治大学(勝ち点34/得失点差+13)
4位:早稲田大学(勝ち点34/得失点差+11)
5位:国士舘大学(勝ち点27/得失点差+6)
6位:慶應義塾大学(勝ち点27/得失点差+4)
7位:駒澤大学(勝ち点27/得失点差-3)
8位:流通経済大学(勝ち点16/得失点差-10)
9位:桐蔭横浜大学(勝ち点16/得失点差-14)
10位:東京国際大学(勝ち点13/得失点差-8)
11位:筑波大学(勝ち点9/得失点差-16)
12位:中央大学(勝ち点8/得失点差-21)

文=内藤悠史

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