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南野らU19日本代表が湘南と練習試合、0-2で完敗するもトレーニングキャンプに手応え

2014.06.13

体を張ったセーブを見せる中村。守護神復活の意味は小さくない【写真】=川端暁彦

 6月12日、FW南野拓実(C大阪)らを擁するU19日本代表が、馬入ふれあいサッカー公園で湘南ベルマーレとの練習試合を実施した。

 同代表は今秋にアジア最終予選、来年にU-20ワールドカップを控えるチーム。今回はJ1中断期間を利用してUAEに遠征し、現地で2度の親善試合をこなし、帰国後にも11日に横浜FCと練習試合を実施した上で、この試合に臨んでいた。タフなスケジュールの中でチームの練度を高めると同時に、選手の見極めを図った。

 UAE遠征では「いいサッカーができていた」(南野)というU19代表だが、この日はその疲労もあったのか、全体に動きの量とキレを欠いていた。それでも前半の途中からボランチの川辺駿(広島)を軸によくボールを動かし、南野のドリブル、左サイドバック内田裕斗(G大阪)のオーバーラップなどを軸にサブメンバーで構成された湘南を攻め立てた。ただ、湘南も実践学園高校卒のルーキーで、このU19世代でもあるDF福岡将太、ボランチに入った高校生MF前田尚輝らが奮闘。ゴールは許さなかった。

 後半に入ると、メンバーを大きく入れ替えた日本はペースダウン。開始早々の6分に、前日まではU19代表メンバーとして活動していたFW宮市剛に見事な反転シュートを叩き込まれると、34分にはMF大山啓輔(大宮)が前田を倒して、PK。これを決められてしまい、0-2での敗戦となった。

 U19代表・鈴木政一監督は「後半はボールに規制を掛けられなかった」と敗戦を総括しつつも、UAE遠征からの一連の流れには手応えを感じた様子だった。「中谷(進之介=柏)などが(代表の戦術を)理解してくれるようになった」と新戦力も評価。この世代最高のGKと観られながら、長らく負傷で戦列を離れ、先月の福島合宿から復帰したGK中村航輔の出来についても「強さ、速さ、決断力に加えて高さもある」と満足した様子だった。

 これでチームはいったん解散。8月にはSBSカップ、9月にはベトナム遠征も予定されているが、「ベストメンバーを集められるかはクエスチョン」と指揮官が語ったように、Jリーグ開催期間中のため、南野ら主軸選手の招集は難しい見込み。本番直前を除くと、実質的にベスト布陣を試す最後の機会と見られた今回の合宿は、チームワークを高め、戦術を練り込む上での貴重な時間となった。

文=川端暁彦

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