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96ジャパンのタレント三竿健斗、兄・雄斗(湘南)から受ける刺激「早く自分もあの舞台に」

2014.04.11

三竿健斗【写真】=安藤隆人

 本連載の著者である安藤隆人氏は、元銀行員という異色の経歴を持つサッカージャーナリスト。今では、高校サッカーを中心に日本列島、世界各国を放浪し精力的な取材を行っている。巷ではユース教授と呼ばれる。本連載では安藤氏の“アンダー世代”のコラムをお届けする。

文=安藤隆人

 6日に開幕した高円宮杯U-18サッカーリーグ2014プレミアリーグEAST。東京Vユースは、開幕戦で三菱養和SCユースに0-2で敗れた。

「前半ずっと押し込まれて、中盤のパス回しでいなせなかった」

 こう語るのは、東京VユースのCB三竿健斗だ。三竿の名は昨年のU-17W杯で一気に全国に広まった。ボランチとして正確な縦パスで攻撃の起点となり、守備面でも高さと強さで大きく貢献した。U-18、U-19日本代表にも常に名を連ねるようになり、この世代きってのタレントとして注目を集めている。

 開幕戦ではCBを務めていたが、本来のポジションはボランチ。自身も「ボランチのほうがワンツーで仕掛けたり、いろんな崩しのイメージが出せる」と、自覚している。だが、能力が高いからこそ、CBも任せられている。現にU-19日本代表でもCBを務めることもある。これからはCBとボランチを兼務しながら、能力を磨いていこうとしている。

 将来の目標は、プロ。そして世界の舞台に立つことだ。「U-17W杯でやり残したことが多かったし、もう一度W杯に出たいと思った」と、昨年のU-17W杯を経験したことで世界の舞台への思いが強くなった。また、すでにJリーグで活躍している兄・雄斗の存在がいい刺激となっているようだ。

「プロの世界で兄があそこまで頑張っているとは思わなかった。弟として凄く嬉しいし、早く自分もあの舞台に立ちたい」

 兄・雄斗は今年、早稲田大学から湘南ベルマーレに入団すると、3バックの一角としてレギュラーを獲得。第4節の岐阜戦ではプロ初ゴールを決めている。

「兄と一緒にいると僕のことはそんなに言わないのですが、選手名鑑を見ると兄のプロフィールに『自慢すること=弟が注目されていること』と書いてくれていた。良いヤツですね(笑)。あれは嬉しかったです」

 普段は特別な会話がなくても、プロの世界で戦っている兄は尊敬すべき存在であり、仲がいい兄弟。

「もちろんユースでも活躍したいけど、早くトップチームの試合に出たい。10月に味スタで湘南戦があるので、その時に試合に出ることが出来ていたら嬉しい」

 96ジャパン世代きってのタレントは、兄に刺激を受けながら、将来の目標に向けてまっすぐ走り出している。

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