2014.02.12

東京都クラブユースはFC東京が優勝…“サトー・トーキョー”の第一歩

大西拓真
2点目のゴールを決めたDF大西拓真は歓喜の疾走

文=川端暁彦

 11日、東京都クラブユースサッカーU-17選手権大会が、西が丘サッカー場にて最終日を迎えた。高校2年生(4月から高校3年生)になる世代を対象としたクラブチームの同大会、いわゆる“新人戦”において“サトー・トーキョー”が初タイトルを手にすることとなった。

 決勝に残ったのは、決勝リーグで東京ヴェルディユースとのダービーを制して勝ち上がってきたFC東京U-18と、東京だけでなく全国を代表する街クラブとなった三菱養和SCユース。ともに全国大会での活躍も期待されるチームだけに、熱い攻防戦が展開されることとなった。

 立ち上がりから主導権を握ったのは、今年から佐藤一樹新監督を迎えたFC東京。かつて横浜フリューゲルスなどで活躍し、引退後は広島ユースで森山佳郎監督(当時)の参謀役も務めた同監督は、就任からチームの基礎作りを開始。「全員攻撃全員守備。純粋にゴールを目指し、ハーフウェイラインを超えてゴールが見えたら打て、くらいのことを言っている。守備は奪いに行く、ボールホルダーに“ちゃんと行く”ことを習慣づけしようとしている」と語るように、サッカーの原則を叩き込み直してきた。

 昨季まではポゼッションサッカーへの移行を模索していたFC東京だが、原点回帰に近い舵の切り方をしているのかもしれない。つまり、東京ガスFC時代からの気風である、アグレッシブさを徹底し直すことに取り組んでいる。そんな印象だ。

 そのFC東京に対し、「慎重に入り過ぎてしまった」と嘆いたのは、養和の1トップとして奮闘したディサロ燦シルヴァーノ。「相手が前から(ボールを取りに)来るのは分かっていたのに」と言うように、養和は安直なパスが潰されるシーンばかりが目立ち、前半は攻撃が形にならない。インフルエンザで主力が欠場した穴もあったのだろう。11分にFC東京MF渡辺龍にドリブルシュートを叩き込まれると、DF大西拓真にCKからのゴールまで許し、0-2。62分にも追加点を許して、3点のビハインドを負うことになった。

 ただ、試合はこれですんなり終わらなかった。「簡単に0-3で負けていいわけがない」(シルヴァーノ)養和が意地を見せる。73分に1点を返すと、87分にはシルヴァーノが意地の一発を決めて、2-3。あと一歩のところまで追いすがった。これには「ハーフタイムに『こういう試合展開になってはダメだぞ』と言っていた展開。さすがプレミアリーグ(高校年代の最高峰リーグ)のチーム。スキを見せたら、たたみ掛けてくる」と佐藤監督も苦笑いを浮かべるのみ。

 とはいえ、FC東京もここで最後の一踏ん張り。GK山口康平の好守もあり、リードを保って逃げ切り成功となった。前シーズンまでとは違ったトライをしている佐藤新監督にとっても大きな一勝。「チームの一体感は勝つことで得られる面がある。勝ったという前提があることで(選手が)半信半疑になることなく、トライしていける」(佐藤新監督)。FC東京にとってもう一つの聖地と言える西が丘で、 “サトー・トーキョー”が最初の一歩を確かに踏み出した。

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