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広がるプロへの選択肢…見知らぬ国へ飛び込む決断した神村学園3年半田優希

2014.02.11

 本連載の著者である安藤隆人氏は、元銀行員という異色の経歴を持つサッカージャーナリスト。今では、高校サッカーを中心に日本列島、世界各国を放浪し精力的な取材を行っている。巷ではユース教授と呼ばれる。本連載では安藤氏の“アンダー世代”のコラムをお届けする。

文=安藤隆人

 植田裕史のモンテネグロ1部リーグ・ロブチェン入団に続き、今週、またもう一人の若者がモンテネグロ1部リーグチームへ加入することになった。1部リーグで現在8位につけているFKグルバリに入団が決まったのは、神村学園高校3年のFW半田優希。

 彼は先の選手権に鹿児島代表として出場をするが、初戦で岐阜工に敗れ、早々に大会から姿を消した。昨年の神村学園はタレントが揃っていたチームで、半田はスピード溢れるドリブル突破と、ゴール前のスペースを見つける能力に長けており、多くのゴールパターンを持った選手。プリンスリーグ九州1部や県予選などでゴールを量産し、この得点力を磨けば、Jリーグ入りも可能だった選手だ。本人もプロ志望だったようだが、残念ながら現時点ではJリーグに進むことはできなかった。しかし、彼は見知らぬ国に飛び込んでプロになることを決めた。

 彼も植田同様、選手の海外移籍などをサポートする『ユーロプラスインターナショナル』との契約選手。こうしたサポートを得ながら、積極的に海外にチャレンジしようとする選手が増えてきている。

 プロへの可能性を国内だけでなく、海外に広げる。さらに海外の選択肢をドイツ、イタリア、イングランドなどのメジャー国ではなく、アジア、東ヨーロッパなど、どちらかというとマイナー国にまで広げている。

 一昔前まで、それはJリーグチームから戦力外通告を受けたベテランが、そういったマイナーな国のリーグへ移籍をすることが多かったが、今では植田や半田のように若くしてチャレンジをする選手が増えてきているのが現状だ。賛否両論あるが、『苦しい経験は買ってでもしろ』と言う様に、いろんな角度からプロになってから、さらに先にある壮大な夢にアプローチしていくことは、より日本サッカーのレベルを上げることに繋がっていくと感じる。

 難しい挑戦ほど、あとは自分次第。半田もモンテネグロでしっかりと土台を作って、先にある壮大な夢に少しでも近づいて行ってほしい。

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