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高校女子サッカー選手権を大いに盛り上げた“ゆるキャラ”の存在

2014.01.20

大会を盛り上げた地元磐田市ゆるキャラ

 地元・藤枝順心がファイナリストとなったこともあり、盛況の内に幕を閉じた今年の第22回全日本高校女子サッカー選手権大会。静岡県磐田市を舞台に争われた同大会のスタンドで抜きん出て大きな存在感を放っていたのが――、ゆるキャラである。

 まず写真左に写っているのが、「さっちゃん」である。大きな頭にツインテール(?)を付けて、常に笑顔の女の子。どこかジュビロ磐田を思い出すユニフォームに袖を通した「磐田市女子サッカー応援マスコット」だ。大会のマスコットではないが、この大会が磐田市であるからこそ誕生したとは言えるだろう。スタンドではチビッコに愛嬌を振りまき、応援団に対しても礼を尽くす大和撫子だった。女子人気は高く、優勝記念写真に写り込もうとしてきたときには、日ノ本学園の選手たちから「さっちゃん!」、「さっちゃん!」と大人気だった。

 もう一人(一匹?)、白いやつは「しっぺい」と言う。真っ白く巨大な体に、真っ赤なフンドシという出で立ちは存在感抜群。表彰式では報道陣から「あれは、何だ?」という視線の集中砲火を浴びていた。彼の正体は磐田市のイメージキャラクター。デビューは2011年というから、まだ「若い」。白い毛並みに汚れが見えないのは、若さの証といったところか。オフィシャルサイトは奇妙なほどの充実度を誇り、テーマソング(?)の『ぺぺぺい ぺぺぺい! うれしっぺい!』の動画のインパクトはなかなかのものがある。

 「しっぺい」のネーミングの由来は市内に伝わる霊犬伝説「悉平太郎(しっぺいたろう)」。祟りを起こす怪物へ女の子を献じる代わりとして悉平太郎が収められ、逆にその怪物を倒してしまうというブレイブストーリーである。ただ、「しっぺい」にそうした猛々しさは感じられず、カメラを向けると多彩なポーズを決めてくれるナイスドッグだった。

 全日本高校女子サッカー選手権を大いに盛り上げてくれた磐田市のゆるキャラ2名(?)だが、来年度からは兵庫県での開催となるため、これで大会とはお別れとなりそうだ。高校女子サッカーの黎明期だった時代から大会を支えてくれた磐田市には、この場を借りて一人のサッカーファンとしてあらためて感謝しておきたい。ついでに「しっぺい」の誕生日は1月20日とのことなので、「ハッピーバースデー!」とも言っておこう。

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