2013.12.31

ボトムアップ理論だけじゃない松商学園・高山剛治監督 試合前に選手を大爆笑させる

 松商学園・高山剛治監督、35歳。松商学園は今年から「選手に自立を促し、一度突き放すため」に、かつて広島観音高校を率いてインターハイ優勝を成し遂げている畑喜美夫監督(現・安芸南高校サッカー部監督)が打ち出した、選手主導の『ボトムアップ理論』を取り入れ、チーム力をメキメキとつけてきた。

 近年、このボトムアップ理論を取り入れているチームは増えてきている。練習方法、スタメンや選手交代に至るまで、選手主導で行い、選手の自分で考える力と人間力を磨いていく。しかし、ただ選手に任せにするわけではない。そこには高山監督の巧みな『操作』が存在する。

 常に笑顔の彼は、選手たちの取り組みをしっかりと見て、その時々に必要なアドバイスをする。選手主導ながら、自分は『先回り』をして、しっかりとその流れを見て、ずれそうなときはさりげなく軌道修正をする。

 手法は口を挟んだり、アドバイスするだけでない。モチベーターとしてもうまく選手をコントロールしている。県予選決勝では異様に盛り上がるスタンドの控え部員を見て、大爆笑をしてみせたり、試合前に冗談などを言って、選手をリラックスさせる。

選手権1回戦の駒沢陸上競技場の第一試合で、山口代表の西京と対戦。試合前のロッカールームで選手たちの前に立ち「どうだ!!」と、いきなりポケットからミニカーを取りだして掲げると、選手たちは大歓声。

「実は県大会から、僕の息子がお守りにミニカーをポケットに入れてくれたんです。だから、全国でも入っているぞと伝えたんです」

 さらに今度は、おみくじを取りだし「深志神社でおみくじを引いてきた。そこにな、ぴったりな言葉が書いてあったぞ。『笑う門に幸い来たる』だ!!」。すると選手たちはさらに大歓声を挙げ大きく盛り上がった。

 一気にモチベーションを上げて、試合に臨んだからこそ、立ち上がりから西京相手に多くのチャンスを演出。追加点をなかなか奪えずに一度は逆転されるが、選手たちは笑顔を絶やさずにプレーし続け、重苦しくなりかけた雰囲気を一気にひっくり返した。

 ボトムアップの裏に、名モチベーターの存在あり。次はどんな言葉で、選手たちを盛り上げてくれるのだろうか。

文=安藤隆人

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