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「例外的な状況には、例外的な規定」…2020年のバロンドールは中止に

2020.07.20

2020バロンドールの中止が発表された [写真]=Getty Images

 フランスのサッカー専門誌『フランス・フットボール』は、2020年のバロンドール受賞者を決めない方針を明らかにした。

 “世界一”の選手に贈られるバロンドールは1956年に創設された。2010年にはFIFAとのパートナーシップにより、名称を“FIFAバロンドール”と改めた。しかし、契約満了に伴い2016年から『フランス・フットボール』主催の「バロンドール」が復活していた。

『フランス・フットボール』は、「2020年のフランス・フットボールが定めるバロンドールはありません。例外的な状況には、例外的な規定がある。1956年から始まった歴史の中で初めて、十分に公正な条件にならないため、2020年のバロンドールが授与されないことになった」と発表した。

 同誌は「このような特異な年は、通常の年として扱うことはできず、また扱うべきではない。迷ったときは、頑固になるよりもやめたほうがいい。バロンドールのトロフィーは、スポーツの素晴らしさだけではなく、模範や、連帯感、責任感など、様々な価値観を伝えるものだからだ。この名誉ある称号の公正さは、特に数字の面で、また準備の面でも維持できない。よって比較することができない。そしてリストに『新型コロナウイルスの影響により例外的な状況で獲得したトロフィー』といった消えない注意書きを入れたくなかったからだ」と理由を説明。

 そのうえで、「私たちは(歴史に残すのに)常に傷が大きくなる前に小さな傷で済ませることを好む。バロンドールは1956年以来続いてきた。私たちはこの決定に不満だが、それは私たちにとって最も責任のある行動だ」と声明を発表している。

 2019年のバロンドールはFWリオネル・メッシが4年ぶりに歴代最多となる6度目の受賞。女子バロンドールはレインFCに所属するアメリカ代表MFミーガン・ラピノーが「FIFA最優秀選手賞」、W杯におけるゴールデンボールと合わせて国際主要個人タイトル3冠に輝いた。

 また、2018年より新設された21歳以下の選手を対象とした若手版のバロンドールである「コパ・トロフィー」はユヴェントスのオランダ代表DFマタイス・デ・リフトに。バロンドールを受賞した唯一のGKである元ソビエト連邦代表レフ・ヤシン氏の名を冠している年間最優秀GKを表彰する「ヤシン・トロフィー」はリヴァプールに所属するブラジル代表GKアリソンが選ばれた。

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