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安西幸輝が発した“逆襲へのサイン”。突如として訪れた暗闇と、自らつかみ取った光

海外移籍1年目、大きな壁を乗り越えようとしている安西 [写真提供]=MIZUNO

 次世代日本代表を担う“超重要人物”に、大きな転機が訪れていることを、あなたは知っているだろうか。

 2019年はまさに“安西幸輝の年”だった。前年に鹿島アントラーズで成し遂げたAFCチャンピオンズリーグ優勝の勢いのままに、Jリーグでまばゆい輝きを放ち、日本代表にも選出。そのダイナミックなプレーは海の向こうからも注目され、同年7月にはポルティモネンセへと移籍していった。そのポルティモネンセでも瞬く間に信頼を勝ち取ると、強豪ポルトとの試合で初ゴールを記録。Jリーグの猛者たちが崩しきれなかった“長友佑都・酒井宏樹(マルセイユ)”という日本最強サイドバックの牙城への、挑戦権を持つ者が現れた瞬間だった。

 しかし、2020年。ポルティモネンセのメンバー表から「Anzai」の文字が消えた。2部降格圏に位置し、もがくチームのなかで安西が立たされた苦境。そのなかで何を思い、どう苦しみ、そして何をつかんだのか―――。期待と不安、入り混じる思いでつないだZOOMの画面に映し出されたのは、晴れやかながら決意に満ちた表情を浮かべた安西幸輝の姿だった。

取材・文=生駒 奨(サッカーキング編集部)
写真提供=MIZUNO


——ポルティモネンセに移籍して丸1年が経ちました。この1年間を振り返っていただけますか?

安西幸輝(以下 安西) 移籍当初は、すごく充実した時間を過ごせていました。最初からうまくチームに馴染めた感覚があって、レギュラーで試合に出させてもらいましたし、代表にも呼んでもらえて。去年の9月から11月ごろまでは、ポルティモネンセと日本代表の2つの活動をしっかりとやることができて、自分自身の成長ややりがいを感じていましたね。でも、今年の2月にポルティモネンセの監督が交代して、全く試合に起用してもらえなくなりました。サッカー人生のなかで、試合に出られないなんて初めてのこと。メンタルの部分で、今まで気がつかなかった自分の弱さを思い知らされた1年になりました。

——今季就任2年目として戦っていたアントニオ・フォーリャ監督が1月半ばに辞任し、2月からはスポルティング・リスボンなどを率いた実績を持つパウロ・セルジオ監督が指揮を執っています。セルジオ監督からは、起用しない意図などは伝えられているのでしょうか?

安西 監督の方から話はなく、スパッと使われなくなりました。起用してもらえなくなったのはセルジオ監督が就任して2試合目のポルト戦からだったのですが、この試合はどうしても出たかった。ポルトは世界的なビッグクラブで、ポルトガル国外からも注目度が高いですし、何と言っても中島翔哉選手が所属していますから。東京ヴェルディユース時代に一緒にプレーした翔哉くんとの試合は絶対に出たかったんです。だから、試合後監督に「なぜ使ってくれないんですか」と聞きに行きました。そうしたら、「強い相手に対して、守備を重視したかった」と。でも、僕自身はコンディションも良くて、出場したら結果を出す自信があった。だから、その当初はなかなか納得することができませんでした。

——その「納得できない」という思いを、どう消化していったのでしょうか。

安西 しばらくは消化できずに、プレーに影響してしまったこともあったんです。2月初旬までは自分が思い描くキャリアをしっかりと表現できていて、「このまま活躍し続けて、来季はもっともっとステップアップするんだ」という気持ちでいましたから。そこからのギャップが大きくて、正直「自分のほうがいい選手なのに、なんで使われないんだ」という、少し不貞腐れたような思いが練習態度に出てしまっていたんです。でも、そんなときに目を覚まさせてくれたのが権田(修一)さんでした。あるとき、権田さんが僕の態度を見て、厳しく注意してくれて。僕も煮え切らない思いがあったので言い返してしまって、言い合いに発展してしまったんですが、そこで権田さんにこう言われたんです。「お前にも俺にもデカい目標があるだろう。練習はチームのためにやるものじゃなく、自分のためにやるものだぞ。お前がサボろうが、しっかりやろうが、全部お前自身に跳ね返ってくるんだ。ワールドカップに出たいなら、そのことを忘れるな」って。その言葉を聞いて、「本当にそうだな」と。どんな状況でも、とにかく自分のために前を向いてやるしかない。権田さんには、本当に助けられました。

——そこから、練習のなかでの手応えや周囲からの評価といった状況の変化を感じますか?

安西 どんな練習でも、100パーセントでやるようになりました。4試合ほど連続でベンチにも入れない時期がありましたが、ベンチ外のメンバーって、たった3人くらいで練習することもあるんです。チーム本体から離れて、なかなか気持ちを入れることは難しい環境になるのですが、そこでも僕は絶対に手を抜かないようにしようと。当然、その練習に監督やコーチはついてくれないのですが、そういう努力は必ず伝わるもの。6月30日のファマリカン戦からは、ようやくベンチメンバーに入ることができました。それ以降も、何気ない練習から手を抜かず、「自分はこれだけできる選手なんだ」というのを見せつけられるように懸命に取り組んでいます。

[写真提供]=MIZUNO

——最悪の状況からは脱しているのですね。そうやってもがくなかで、チーム全体も大きく変化してきたと思います。改めて、安西選手の目から見た今のポルティモネンセはどんなチームですか?

安西 チーム全体の雰囲気はすごく良くなりました。セルジオ監督が来てから、全体の守備意識が高くなって、守備に行くところと行かないところがはっきりした。練習の質もすごく良くなったと感じます。試合のなかでも、今季の前半戦で出番のなかった選手たちがチャンスをもらえて、練習してきたことを発揮している。自分がスタメンじゃないこと自体にはまだ納得していませんが、全員にチャンスがあるので、僕もこのいい流れに食い込んでいきたいですね。

——今現在、プレー面で感じている手応えや課題を教えてください。

安西 僕自身、攻撃の面ではすごく自信を持っています。ボールを持って仕掛ければ何かを起こす自信がありますし、それはJリーグ時代からポルトガルに来ても変わらずにやれているところです。課題としては、まずは連携面。ポルティモネンセは前線の選手たちもみんなハングリーなので、ボールを持ったら自分で得点したい選手ばかり。僕がいいタイミングでオーバーラップしても、全然ボールを渡してくれないんです。練習のとき「俺に出してくれ」って何度も言っているのですが、前の選手たちも必死なので、なかなか変わってくれない。すごく悩ましいところですが、権田さんと話したとき、またすごくいいアドバイスをもらって。「練習のときから、オーバーラップで10回ボールをもらったら10回全部アシストするようなサイドバックになら、FWは試合のときにもボールを出すよな。そうやって圧倒的な結果で示して、『こいつにボールを渡したらゴールできるんだ』と思ってもらえるようになるしかないよ」と。確かに、僕が試合に出たいのと同じように、他の選手が点を決めたい気持ちは尊重しなきゃいけない。僕はクロス精度を磨いて、FWにゴールさせてあげよう。そういう気持ちで取り組んでいます。

——セルジオ監督は守備を重視しているようですが、安西選手ご自身は守備の面でどんな手応え、課題を感じていますか?

安西 守備はもともと僕の課題ですが、こちらに来てすごく伸びている部分でもあると思います。Jリーグでは、対面の選手がどんな特徴を持っていて、どういう狙いでプレーしてくるか、試合前からある程度予想することができました。でも、こちらでは試合前のミーティングで相手選手の特徴を聞いても、試合に入ったら全然違うプレーをしてくることが多々あります。それに、単純にテクニックがある選手なら対応できますが、欧州には「とにかく足が速い」とか、「フィジカルが尋常じゃなく強い」といった選手がたくさんいます。そういう選手に対する守備は実際に対峙しないと身につかないと思うので、その能力はポルティモネンセに来てから徐々に向上しています。

——ありがとうございます。最後に、今後のキャリアの展望を聞かせてください。

安西 今季は、ポルティモネンセで1部リーグに残留することが第一目標なので、まずはそれをしっかりと見据えてやっていきたいです。残り試合は少ないですが、練習でのアピールを重ねて、終盤戦で必ずチームの助けになること。課題の守備面でも成長していることを示しつつ、持ち味である攻撃的なプレーを見せたいと思います。プリメイラ・リーガは、欧州5大リーグへのステップアップを目指す選手たちが集まっているリーグ。僕自身も、日本代表としてワールドカップに出場するためには、ここでとどまっていてはいけないと思います。でも今は、目の前にある課題を最優先して、ポルティモネンセで試合に出ることだけを目指して頑張っています。必ずまた、日本のファンの皆さんにプレーしている姿をお見せします!

履いた瞬間、虜にさせられるスパイク。安西幸輝の驚異的なクイックネスを支える『REBULA CUP』

7月22日に発売される新スパイク『REBULA CUP』 [写真提供]=MIZUNO


“一流”と“超一流”の違いを、君は知っているだろうか。一瞬の迷い、ミス、遅れが、試合を左右する。速さ、激しさを増す現代サッカーではなおさらのこと。そう、“超一流”は常に、完璧なファーストタッチから試合を支配するプレーを見せる。

 プレイヤーを“超一流”に引き上げるべく、繊細なボールスキルと勝負を一瞬で決めるクイックネスを可能とする革新的なスパイクとして生み出されたのがミズノ『REBULA』シリーズだ。2017年の誕生以来、高い向上心を持ち“超一流”を目指すプレイヤーたちに愛用されてきた。

 その『REBULA』が、第4世代へと進化する。7月22日に発売される新スパイク『REBULA CUP』は、中足部のマイクロファイバー人工皮革にミズノの独自技術『FT GRIP』を搭載。驚異的なグリップ力でファーストタッチをサポートする。さらに、アウトソールには前モデル『REBULA 3』から引き続き『Rotation Rib』を搭載。これにより、方向転換時にスムーズな足運びが可能となった。

プレイヤーのクイックネスを支える『Rotation Rib』 [写真提供]=MIZUNO

 サイドバックというポジションで戦う安西。激しいアップダウン、一瞬の判断による方向転換、タッチライン際での繊細なボールタッチなど、様々なシーンで『REBULA CUP』が彼を支える。プロ入り1年目からミズノスパイクで戦う安西だからこそ感じた『REBULA CUP』の進化とは?

——ミズノから新しいスパイク『REBULA CUP』が発表になりました。安西選手は最上位モデル『REBULA CUP JAPAN』をすでに着用しているそうですが、履いた感触はいかがですか?

安西 いやあ、これは超いいですね。実は、開発段階のプロトタイプも履かせてもらったことがあって、足を入れた瞬間「うわ、これは試合で使いたい!」と思っていたのですが、完成形はさらにすごいです。大満足ですね。

[写真提供]=MIZUNO

——これまでもミズノの『REBULA 3』を着用されていましたが、『REBULA CUP JAPAN』との違いはどのように感じましたか?

安西 足を入れたときのフィット感が違いますね。これまでの『REBULA 3』にも満足していましたが、完全になじむまでには何度か練習で履きならす必要がありました。それはどんなスパイクでも必ずそうだと思うのですが、『REBULA CUP JAPAN』は届いた初日に試し履きした瞬間から「あ、ずっとこれを履いてプレーしたい」と思うくらいフィットしていました(笑)。衝撃的でしたね。

——そもそも、安西選手が最初にミズノのスパイクを履き始めたきっかけは何だったのでしょうか?

安西 ミズノさんにはプロ1年目からお世話になっています。それまでは違うメーカーの物を履いていたんですが、足のケガが多くて。プロになったらケガしていたら始まらないので、すごく悩んでいたんですが、選手同士の会話のなかで「ミズノのスパイクを履いたらケガしなくなったよ」という話を聞いて、試してみたんです。そうしたら、ケガどころか靴擦れ一つしなくなりました。それからは、ミズノのスパイクが手放せません。

——ミズノには『MORELIA』シリーズなど他モデルもありますが、『REBULA』シリーズを選ぶようになった理由は?

安西 最初に履いたのは『MORELIA』でしたが、プロ4年目の2017年に初代『REBULA』が発売されたので、そこから『REBULA』を履くようになりました。決め手はやっぱり履き心地ですね。他のモデルと比べても『REBULA』が一番フィットしている感覚がありました。

——新しい『REBULA CUP JAPAN』はそのフィット感がさらに進化しているとおっしゃっていましたが、それ以外で進化を感じるポイントはありますか?

安西 これを履いてプレーすることで、クイックネスがすごく上がったような感覚があります。サイドバックというポジション柄、試合のなかで激しくアップダウンを繰り返すのですが、状況によっては走るコースを急激に変えたり、ストップしてまた走り出したり、といったプレーが必要になります。このシューズだと、そういった動きがとてもしやすくなった。すごくありがたいですね。

——ボールタッチの感触はいかがですか?

安西 やっぱり、ファーストタッチがしやすい感覚はありますね。サイドバックはタッチライン際でボールを受けるので、その置き所を繊細にコントロールしなければなりませんが、このシューズが助けになってくれるはずです。

[写真提供]=MIZUNO


——デザイン面ではお気に入りのポイントはありますか?

安西 僕、青が好きなんですよね。この鮮やかなブルー、格好いいと思います。それに、シュータンの部分の星がいいですね。僕はもともと星のモチーフが好きなので、シュータンに星が5つ入っている今回のデザインはお気に入りです。リバウド(元ブラジル代表)がワールドカップで履いていたシューズが由来なんですよね? 格好いいなあ。

——スパイク選びに迷うサッカーキング読者にアドバイスを送るとしたら、伝えたいことは?

安西 スパイク選びはサッカーをする上ですごく大事なことの一つです。自分に合わないスパイクを選んでしまうと、いいプレーができないことはもちろん、ケガにもつながってしまうことを、僕は身をもって知りました。子供たちや学生、特に高校年代などプロになれるかなれないかの瀬戸際にいる選手たちにとっては、自分に合うスパイクを履くことがより重要になると思うので、しっかりと見極めてほしいなと思います。ただ、ミズノさんにゴマをするわけじゃないですが、『REBULA CUP』は間違いないスパイクですよ!(笑)

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