2019.05.21

コンパニの前例は誰がいる?…“選手兼監督”を務めた7名のレジェンドたち

「フットボール」と「メディア」ふたつの要素を併せ持つプロフェッショナル集団を目指し集まったグループ。

 マンチェスター・Cからの退団を発表した元ベルギー代表DFヴァンサン・コンパニが、2006年まで在籍していた古巣アンデルレヒトに“選手兼監督”として復帰することを明らかにした。

 コンディションさえ整えば、まだ第一線で活躍できるだけに、驚きの声もあがっているが、自身のSNSで「最も情熱的で、合理的な決定」とコメントしたように、同選手にとっては自然な選択だったのかもしれない。

 サッカー界では“選手”と“監督”を掛け持ちすることはそう珍しいことではない。オーストラリア・Aリーグのメルボルン・ビクトリーに所属するMF本田圭佑も現役選手でありながら、実質的監督兼GM(ゼネラルマネージャー)としてカンボシア代表を率いている。

 そこで今回は、選手兼監督としてのキャリアを積んだサッカー界のレジェンドたちを7名紹介しよう。

写真=ゲッティイメージズ

ケニー・ダルグリッシュ(元スコットランド代表FW)


1977年からリヴァプールに在籍し、欧州チャンピオンズカップ3回のほか、多くの国内タイトルを獲得。すると1985年、ヘイゼルの悲劇の直後に辞任したジョー・フェイガン監督に代わって選手兼監督に就任した。1年目でクラブ史上初となるリーグとFAカップの2冠を達成すると、1991年に退任するまで、リヴァプールはリーグの最終順位が2位以下になったことはなく、同クラブが最後にリーグ制覇を果たした1990年を含め、さらに2度のリーグタイトルとFAカップを手にした。

ルート・フリット(元オランダ代表MF)


80年代のミランでマルコ・ファン・バステン氏、フランク・ライカールト氏とともに“オランダトリオ”を形成。1987年にはバロンドールを受賞したフリット氏も“選手兼監督”という大役を務めた一人だ。1996年の夏、チェルシーの選手兼監督に就任。コンパニと同じ33歳でチームの“ボス”となった。すると、就任1年目でFAカップを制覇。プレミアリーグは6位に終わったが、クラブに26年ぶりのタイトルをもたらし、同大会を制した史上初の外国人監督となった。

ジャンルカ・ヴィアリ(元イタリア代表FW)


選手兼監督としてすぐに結果を出したフリット氏だが、チェルシーは1997-98シーズンの途中に突如、解任を告げる。後任に指名されたのは、それまで選手としてプレーしていたジャンルカ・ヴィアリ氏。連続して“選手兼監督”がチームを率いることとなった。すると、プレミアリーグは4位でシーズンを終えたが、リーグカップとカップ・ウィナーズカップで2冠を達成。33歳308日でのUEFA主催大会優勝は、監督として当時の最年少記録であった。その3カ月後には、チャンピオンズリーグ覇者のレアル・マドリードを1-0で下してUEFAスーパーカップ初優勝を果たした。

ライアン・ギグス(元ウェールズ代表FW)


サー・アレックス・ファーガソン氏の後任監督として、2013年夏にマンチェスター・Uに招へいされたデイヴィッド・モイーズ氏だが引き継ぎに失敗。就任わずか10カ月で退任を余儀なくされると、それまで“選手兼コーチ”を務めていたギグス氏が“選手兼監督”に昇格を果たした。しかし、チームの指揮をとったのはリーグ戦ラスト4試合のみ。同シーズン限りで現役を退くと、翌シーズンから同クラブでアシスタントコーチを務め、2018年1月に母国ウェールズの代表監督に就任した。

エドガー・ダーヴィッツ(元オランダ代表MF)


ピッチ上での激しいプレーから「闘犬」の異名をとったダーヴィッツ氏。2010年11月に現役を離れたが、2012年10月に当時イングランド4部で戦っていたバーネットに選手兼監督として加入し、約2年ぶりに復帰を果たした。しかし、チームは5部に降格。翌シーズンも選手兼監督として活動を続けたが、選手としてはリーグ開幕8試合で3度退場、監督としてもアウェイ遠征に帯同しないなど、規律の問題が解消されず、2014年1月にクラブ退団が決まった。

ニコラ・アネルカ(元フランス代表FW)


レアル・マドリード、アーセナル、チェルシー、ユヴェントスなど名門クラブを渡り歩いたあと、2014年にインドのムンバイ・シティに加入。すると翌年から同クラブの選手兼監督を務めた。2012年には中国スーパーリーグの上海申花で“選手兼コーチ”を務めた経験もあり、周囲の期待は大きかったが、リーグ戦14試合で4勝4分け6敗。8チーム中6位という成績に終わったことで退団が決まり、選手生活にもピリオドを打った。

ジョージ・ウェア(元リベリア代表FW)


本田と同じように、選手と代表監督の“二足のわらじ”を履きこなしていたのがウェア氏だ。1995年にアフリカ出身の選手として初めてバロンドールを受賞した同氏は、チームのスタープレーヤーでありながら、自らのポケットマネーでリベリア代表の活動をサポート。2000年からは実質的な監督として代表チームを指導していた。2018年1月には、リベリアの大統領に就任。すると、同年9月に開催された代表戦に大統領でありながら出場した。自身が現役時代に着用した“背番号14”を永久欠番とするための記念試合だったとはいえ、世界中を驚かせた。

(記事/Footmedia)

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