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歴史は変わるのか…!? 『ネクスト・ゴール!世界最弱のサッカー代表チーム 0対31からの挑戦』

2018.10.19

ドキュメンタリー映画『ネクストゴール』は2014年のトライベッカ映画祭でワールドプレミア上映された [写真]=Getty Images

編集部が独断で推薦!「秋に観たいサッカー映画」

 人に映画を薦めるのは難しい。専門家でもないのに「絶対に観るべきだ」なんて言ったところで説得力に欠けるし、だからと言って内容をすべて伝えてしまうわけにもいかない。結末がわかっている物語ほどつまらないものはないのだから。

 実のところ、僕はこの映画を知人に紹介された時にチラッとあらすじを読んで、「しまった」と思った。なんとなくエンディングが想像できたからだ。でも、その想像を超えるほどの感動があったから、こうしてみなさんにオススメすることにした。

 映画『ネクスト・ゴール! 世界最弱のサッカー代表チーム0対31からの挑戦』は、サッカー史上最弱と言われたアメリカ領サモア代表が屈辱的な大敗から立ち上がり、歴史を変えるべく奮闘する姿を描いたドキュメンタリーだ。

 サッカーに詳しい方ならご存知かもしれないが、米領サモア代表は2002 FIFAワールドカップ・オセアニア予選のオーストラリア戦で、国際Aマッチ史上最大得点差となる0-31の大敗を喫した。1994年11月に初めて公式戦を戦って以降、約17年間で30戦全敗。FIFAランクは当然、最下位だった。

 そんな最弱チームの強化に名乗り出たのがオランダ人監督のトーマス・ロンゲン。どことなく風貌がアーセン・ヴェンゲルに似たこの男は、頑固だが誰よりも熱く、米領サモアの特殊な文化を理解しながらチームをまとめていく。

 オーストラリア戦の悪夢を振り払うべく代表復帰を決意したベテランGK、第3の性を持つ選手、娘を亡くした苦しみと闘う指揮官――。様々な思いを胸に歴史的初勝利を目指す彼らの姿を是非、みなさんに見届けていただきたい。

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