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U20中国代表が来季からドイツ4部リーグ参戦へ…東京五輪で金メダル獲得に本腰

2017.06.22

サッカー大国化を目論む中国。自国開催の2008年以来となる東京五輪出場を目指す [写真]=VCG via Getty Images

 来シーズンからU-20中国代表チームが、ドイツ4部リーグのレギオナルリーガ・ジュートヴェスト(ドイツ南西部)に参戦すると、各ドイツメディアが22日に報じた。

 同リーグにはホッフェンハイムU-23(4位)やシュトゥットガルトU-23(7位)のチームが所属しているが、『ビルト』紙によれば、このリーグには19チームしか参加しておらず、他の地域リーグのスケジュールに合わせると、各チームに2週間試合のない週が出てしまうため、練習試合などの調整に苦労している背景がある。

 一方で、2020年の東京オリンピックで金メダル獲得を狙う中国政府は1年間をとおして、計画的にチームを作ろうとしていた。昨年11月に中国政府と提携を結んでいたドイツサッカー連盟(DFB)はそこに目をつけ、提案したようだ。

 このU-20中国代表チームとの対戦につき、各チームは中国サッカー協会から1試合1万5000ユーロ(約186万円)を受け取ることが決まっている。つまり、年に2回行われるため、シーズン合計で3万ユーロ(約372万円)を受け取る計算になる。

 同リーグに所属するキッカーズ・オッフェンバッハの社長であるクリストファー・フィオリ氏は「中国代表チームとの試合はマーケティングの大きな可能性になる」と『kicker』誌のなかで好意的な意見を述べれば、同様にシュトゥットガルト・キッカーズのマルク・ニコライ・プファイファー社長も「素晴らしいアイディアだ。中国チームと行われるホームゲームの2試合が楽しみだ。赤絨毯を敷いて迎え入れるよ」と賛成の意向を示した。

 この契約書にはまだ正式な署名が行われていないが、リーグに参加する各クラブは参加に賛成の意向で、7月5日にベルリンで中国の習近平首相の立ち会いのもと、公式に発表される見通しのようだ。

『kicker』誌はこの話が水面下で決定する数日前にDFL(ドイツフットボールリーグ)のクリスティアン・ザイフェルトCEO(最高経営責任者)から話を聞き、「11月に結ばれた契約は、中国とヨーロッパのひとつの国(ドイツ)の間で結ばれた最大規模のサッカー関連の提携であり、これまでとは次元が違うものです」というコメントを紹介している。

 中国スーパーリーグのルール改正に続き、育成のためにドイツ公式のリーグ戦に参加するなど、本格的にサッカー大国化に向けて動き出した中国。今後、どのような動きを見せるのか、今後も目を離せない。

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