次期FIFA会長候補のサルマン氏、母国で人権侵害に関与した疑い

AFCの会長を務めるサルマン氏(写真は1月のアジアカップ) [写真]=Getty Images

 FIFA(国際サッカー連盟)会長選に立候補したAFC(アジアサッカー連盟)会長のサルマン・アール・ハリーファ氏が、母国バーレーンでの民主化運動を弾圧するための人権侵害に関与した疑いが指摘されている。28日、イギリス紙『ガーディアン』やイギリスメディア『BBC』など複数のメディアが報じた。

 来年2月26日に行われる次期FIFA会長選に出馬の意思を表明した49歳のサルマン氏は、FIFAの理事であるシェイク・アハマド氏の支援の下でアジア諸国の支持を取り付けており、次期FIFA会長の有力候補とされている。

 しかし、同氏には2011年にバーレーンで起きた民主化運動の際に、サッカーのバーレーン代表選手を含む反体制派のスポーツ選手たちを不当に逮捕、拷問し、人権侵害行為に関与した疑いが出てきている。

 人権侵害行為に共謀したという申し立てに対し、同氏は「自らがしていないことに関しては否定することもできない。この申し立ては私の信頼を損なっているだけでない。私の国や国民をも傷付けている」と、BBCのインタビューに答えている。

 バーレーンはその権威的な独裁体制がたびたび人権団体に非難されており、人権や政治的自由を指標化したランキングでも最低レベルに位置している。

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