後半の47分に同点ゴールを決め、グアルディオラ監督(右)に駆け寄るリベリー(中央) [写真]=Bongarts/Getty Images
昨シーズンのチャンピオンズリーグ王者とヨーロッパリーグ王者が対戦するUEFAスーパーカップが30日に行われ、バイエルンとチェルシーが対戦した。
2011-12シーズンのチャンピオンズリーグ決勝(チェルシーがPKで勝利)と同一カードとなった試合。監督はバイエルンがジョゼップ・グアルディオラ、チェルシーがジョゼ・モウリーニョと、バルセロナとレアル・マドリードで、しのぎを削った両雄が率いるということもあり、指揮官の対決にも注目が集まった。
試合は立ち上がりに動きを見せる。8分に、チェルシーはカウンターからエデン・アザールがドリブルで持ち上がると、右サイドを駆け上がったアンドレ・シュールレにパス。シュールレが中央にクロスを送るとフェルナンド・トーレスが右足ダイレクトで合わせ、豪快にネットを揺らして先制する。
バイエルンはボールを支配し、チャンスをうかがうと、22分にマリオ・マンジュキッチの落としからフランク・リベリーが正面やや左からゴール右隅を狙ったシュートを放つが、GKペトル・チェフの好セーブにあう。前半は、バイエルンが支配率を高め、チェルシーはカウンターから好機を狙うが、スコアは動かずに1‐0のチェルシーリードで折り返す。
後半に入ると、またも早々にスコアが動く。47分にリベリーが強烈なミドルシュートをゴール左へ突き刺し、バイエルンが同点とする。チェルシーは64分に前線へ展開しようとしたバイエルンのダンテが足を滑らせたところでボールを奪い、シュールレが中央のオスカルへラストパスを送り、決定機に。しかし、オスカルのシュートはGKマヌエル・ノイアーに抑えられてしまった。
両チームとも2点目を狙う展開の中、85分にチェルシーはラミレスがマリオ・ゲッツェへのファールで2枚目の警告を受け、退場処分となる。試合はそのままホイッスルが吹かれ、1-1の同点で延長戦に突入する。
延長戦に入り早々の93分、チェルシーはアザールが左サイドでボールを受けると、カットインしながらペナルティエリア内に侵入。そのまま右足を振り抜いてネットを揺らし、1人少ないながらも勝ち越しに成功する。
延長後半はバイエルンに好機が訪れるが、GKチェフが立ちはだかり、チェルシーが逃げ切るかに思われた終了間際の121分、バイエルンはダビド・アラバがゴール前にボールを送ると、最後はハビ・マルティネスが押し込み、土壇場で同点とした。直後に試合終了のホイッスルが鳴り、大会初のPK戦に突入する。
PK戦は互いに4人ずつが決めて迎えた5人目のキッカー、バイエルンはジェルダン・シャチリが決めたのに対し、チェルシーはロメル・ルカクがノイアーのセーブに遭い、バイエルンが勝利した。
バイエルンはドイツ勢初となる大会制覇となり、今シーズン初のタイトルを手にした。一方のチェルシーは昨シーズン、アトレティコ・マドリードに1-4で敗れており、2年連続で敗退となった。