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U-17日本代表、W杯16強をかけてアメリカ戦へ! 試合前に知っておきたい7つのこと

2019.10.30

U-17ワールドカップで日本とアメリカが対戦する [写真]=Getty Images

 日本の高校生たちが世界を驚かせている。27日に行われたFIFA U-17ワールドカップ ブラジル 2019・グループステージ第1節で、U-17日本代表はU-17オランダ代表に3-0と快勝。UEFA U-17欧州選手権王者を撃破し、一躍注目の的となった。

 そして30日(日本時間31日早朝)には、決勝トーナメント進出をかけた大一番を迎える。対戦するのは、U-17アメリカ代表。初戦のU-17セネガル戦で1-4の逆転負けを喫した彼らにとっても、絶対に負けられない戦いとなる。日本の2連勝か、あるいはアメリカの今大会初勝利か。注目の一戦を前に、知っておきたい7つの情報を紹介する。

■ブラジル初開催のU-17W杯

U17W杯

[写真]=FIFA via Getty Images

 そもそも、U-17W杯とはどんな大会か――。現在のU-20W杯に次ぐ年代別代表の世界大会として、1985年に中国で第1回大会が開催された。以降、2年に1度のペースで行われ、今大会で18回目を数える。最多優勝回数を誇るのはナイジェリアで、過去5大会で王者に。2位はブラジルの3回となっている。なお、ブラジルは2014年W杯、2016年リオデジャネイロ・オリンピック、そして今夏のコパ・アメリカ2019と、立て続けにサッカーの国際大会を催しているが、U-17W杯が開催されるのは今回が初めてのこと。初の自国開催で“世界一”に輝くことができるのか注目される。

■もともとは16歳以下の世界大会だった

U-17W杯は、第3回大会まで「FIFA U-16世界選手権」の名称が使われていた。文字どおり、“16歳以下”の選手による世界大会として開催されていたのだ。出場資格が“17歳以下”となったのは、1991年の第4回大会から。今大会は、「2002年1月1日以降」に生まれた選手たちに出場資格が与えられる。ただし“最低年齢”も定められており、「2004年12月31日以前」に生まれた選手、つまり「2019年のうちに15歳になる選手」までしか出場できない。今大会の日本の最年少プレーヤーは、サガン鳥栖U-18 に所属するDF中野伸哉。チーム唯一の高校1年生だ。

■実はアメリカが歴代1位!

U-17アメリカ代表

[写真]=FIFA via Getty Images

今回対戦するアメリカは、U-17W杯の大会記録を持っている。それは通算出場回数だ。アメリカはブラジルと並んで、今大会が最多17回目のU-17W杯出場となる。過去に出場を逃したのは、2013年のUAE大会だけ。U-17W杯ではお馴染みの“伝統国”と言える。ちなみに、日本は2大会連続9回目で、出場回数は“アジアNo.1”(注)だ。
(注)今大会が13回目の出場となるオーストラリアは“アジア枠”で出場しているが、2005年までは“オセアニア枠”として出場しているため、真のアジアNo.1は日本になる。

■初のベスト4を目指す戦い

U-17日本代表

[写真]=FIFA via Getty Images

U-17W杯における、日本の過去最高成績はベスト8。日本で開催された1993年大会とメキシコで開催された2011年大会で8強進出を成し遂げた。昨年のAFC U-16選手権で優勝し、“アジア王者”として今大会に参加している日本の目標はもちろん、ベスト4以上。FIFA主催の世界大会で日本の男子サッカーがベスト4以上の成績を残したのは、準優勝を果たした1999年のFIFAワールドユース選手権しかなく、新たな歴史を作ることが期待されている。

■U-17W杯では日本の2戦2勝

両国はU-17W杯で過去に2度対戦し、いずれの試合でも日本が勝利を収めている。初対戦は1995年のエクアドル大会。稲本潤一や小野伸二を擁する日本は、今回と同じグループステージ第2節でアメリカと対戦すると、山崎光太郎氏と高原直泰氏の得点で2-1の勝利を飾った。その6年後、トリニダーゴ・トバゴ大会では初戦で顔を合わせ、日本が1-0で勝利。阿部祐大朗氏が決勝ゴールを奪った。実は両大会ともに日本はグループステージ敗退を喫しているが、今回は勝てば決勝トーナメント進出が決まる。対アメリカ戦、3連勝を収めて16強への切符を勝ち取りたい。

■アメリカを率いるのは元W杯戦士

ヴィッキー

[写真]=FIFA via Getty Images

アメリカを率いるのは、スイス出身のラファエル・ヴィッキー監督。1977年生まれの42歳で、現役時代はスイス代表選手として、2006年のドイツW杯に出場した経験を持つ。2001年から6年間はハンブルガーSVに所属し、高原直泰氏の同僚としても活躍した。監督への転身後、2017-18シーズンにはスイスの名門バーゼルを率いてチャンピオンズリーグのベスト16進出を達成。そして今年3月にU-17アメリカ代表監督に就任した。実は、昨年12月にアメリカ人のガールフレンドと結婚したばかりで、新妻に捧げる(?)勝利を狙う。

■親子2代でU-17W杯出場

レイナ

[写真]=FIFA via Getty Images

アメリカで最も警戒すべきは、キャプテンで“背番号10”をつけるジョヴァンニ・レイナだろう。ドルトムントに所属する16歳は、今夏のプレシーズンでトップチームの練習にも参加した逸材だ。なお、父親はアメリカ代表でキャプテンを務め、1998年、2002年、2006年とW杯3大会連続出場を果たしたクラウディオ・レイナ氏。現在はMLS(メジャー・リーグ・サッカー)のニューヨーク・シティでスポーツディレクターを務めているが、今から30年前には、スコットランドで開催されたU-17W杯(当時は「FIFA U-16世界選手権」として開催)にアメリカ代表として出場していた。“レイナ家”にとっては、親子2代でのU-17W杯出場。父が果たせなかった決勝トーナメント進出という夢を叶えるためにも、この日本戦は負けられない一戦である。

(記事/Footmedia)

By Footmedia

「フットボール」と「メディア」ふたつの要素を併せ持つプロフェッショナル集団を目指し集まったグループ。

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