2018.03.23

王者ドイツ、W杯2連覇へ…“豪華すぎる中盤”がベールを脱ぐ

左からサネ、ギュンドアン、エジル、クロース、ミュラー [写真]=Getty Images

 3月23日にスペイン代表、27日にブラジル代表との親善試合に臨むドイツ代表。ワールドカップ2連覇への試金石となるビッグマッチに向け、ヨアヒム・レーヴ監督は26人のメンバーを招集した。初招集はゼロ。最年少は96年生まれのティモ・ヴェルナー、最年長は85年生まれのマリオ・ゴメスで、国内組16人+国外組10人の編成になっている。

ワールドクラスの名手がズラり! 絢爛豪華な中盤

ブラジルW杯優勝に貢献したゲッツェ、シュールレらが選外となる層の厚さを誇る [写真]=Getty Images

 負傷離脱中の主将マヌエル・ノイアーを除き、現時点のベストメンバーが名を連ねた今回の招集リストの中で、とりわけ目を引くのが絢爛豪華な中盤だ。現役最多の89キャップを誇るトーマス・ミュラーを筆頭に、09年のU-21欧州選手権を制した黄金世代の牽引車であるメスト・エジルとサミ・ケディラ、レアル・マドリードで攻撃のタクトを振るうトニ・クロース、マンチェスター・シティでジョゼップ・グアルディオラ監督の薫陶を受けるイルカイ・ギュンドアンなど、ワールドクラスの名手がズラリと並ぶ。

 タレントの質と量は世界王者のそれに相応しく、ドルトムント勢が軒並み選外となった事実が充実度を物語っているだろう。長期の負傷離脱から復帰したばかりで、今度は太腿のトラブルに悩まされているマルコ・ロイスはともかく、ブラジルW杯制覇に貢献したマリオ・ゲッツェやアンドレ・シュールレ、国外のビッグクラブが獲得に興味を示すユリアン・ヴァイグルも選ばれていないのだ。付け加えるなら、ホッフェンハイムで調子を上げているセルジュ・グナブリーも選外だ。いずれも他国なら主力となりうる好タレントであり、レーヴ監督からは嬉しい悲鳴が聞こえてきそうだ。

クロースを中心に展開されるレーヴ采配にも要注目

クロースはレーヴ監督が現時点で“当確”を口にする最大のキーマンだ [写真]=Getty Images

 このドイツ自慢のセクションで最も代えの利かない選手を挙げれば、ゲームメイカーのクロースだろう。レーヴ監督が磨きをかけてきたポゼッションスタイルを支える最大のキーマンであり、最終ラインのマッツ・フンメルスやジェローム・ボアテングによるロングフィード攻勢などを除けば、チームがこの司令塔を経由せずに攻撃を仕掛けることはほとんどない。指揮官が早くも「怪我でもしないかぎり、クロースのポケットにはロシア行きのチケットが入っている」と語るほど、クロースは不動の地位を築き上げている。

 ミュラー、エジル、ケディラ、そして欧州予選中に2列目左サイドのレギュラーに定着したユリアン・ドラクスラーもワールドカップのエントリーが確実視されている。エジルは本職のトップ下だけでなく、ダブルボランチの一角を任されるケースもあり、ロシアではアーセナルでのプレーとはひと味違った働きを見せるかもしれない。それはセントラルMFを主戦場とするギュンドアンやレオン・ゴレツカも同様で、両者は2列目の右サイドに配される場合がある。ポジションの既成概念に捉われず、次々と新たなソリューションを生み出しているレーヴ監督の用兵にはおおいに注目だ。

サプライズ選出の候補者は“最大の発見の一人”

ブンデスリーガで結果を残すマリウス・ヴォルフはサプライズ候補の1人 [写真]=Getty Images

 当落線上にいるエムレ・ジャンやセバスティアン・ルディも、それぞれリバプールとバイエルンでコンスタントに出番を得ている実力者であり、ドイツ代表の中盤にニューカマーが割って入る余地はない。ブラジルW杯直前にクリストフ・クラマー(現ボルシアMG)がメンバー入りしたような“サプライズ”が発生する可能性は低そうだ。実際、ドイツ国内で待望論が巻き起こっているMFは見当たらない。レバークーゼンのルディ・フェラーSDは好調のMFラース・ベンダーを推しているが、あくまで右サイドバックを務めるヨシュア・キミッヒのバックアッパー候補としての推薦だ。

 ただ、隠し玉候補がいないわけではない。例えば、今季のブンデスリーガで「最大の発見の一人」と称されるマリウス・ヴォルフだ。シャドーやウイングだけでなく、右ウイングバックでも機能する汎用性があり、フランクフルトでチームメイトのケビン=プリンス・ボアテングは「ブンデスリーガを見てみろ。あいつの年齢(22歳)でより良い選手が他にいるか? あいつが代表選手になれなかったら、サッカーなんてやっていられるか」と太鼓判を押す。ブンデスリーガ第27節終了時点で4ゴール・7アシストを決めている新鋭は、最後の最後に滑り込みでメンバーに加わることはできるだろうか。

 もちろん、ロイスやゲッツェなど今回は選外となった実力者の巻き返しにも期待したい。いずれにせよ、ドイツ代表のMF陣が歴代最高クラスのクオリティーと層を誇っているのは確かだ。スペイン、そしてブラジルを相手に中盤を支配できた暁には、ワールドカップ2連覇の現実味がグッと帯びてきそうだ。

文=遠藤孝輔

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