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スペイン、伊との頂上決戦へ秘策? モラタ「あまり言いたくはないけど…」

2017.09.01

スペインの前線を務めるのは、モラタ(左)かアセンシオ(右)か [写真]=NurPhoto via Getty Images

 佳境を迎えつつある2018 FIFAワールドカップ ロシア欧州予選。8月下旬から9月上旬にかけて行われる試合は注目の好カードが多いが、特に注目度が高いのは、9月2日に行われるスペイン代表とイタリア代表の一戦だろう。

 欧州屈指の強豪同士が激突する一戦であると同時に、5勝1分けで並ぶ両国によるグループGの頂上決戦でもある。2位のイタリアをサンティアゴ・ベルナベウに迎え撃つ首位のスペインでは、前線をどのような構成にするかが注目の的となっているようだ。

 スペイン代表は同予選で基本的に[4-3-3]システムを採用しており、チェルシーのFWジエゴ・コスタが、負傷欠場の1試合を除く5試合全てでセンターFWを務めてきた。だが、今回は同選手が招集外となったため、代役を誰が務めるかが課題となっている。

 D・コスタの不在に伴い、ニューヨーク・シティのFWダビド・ビジャが3年振りに招集されるというサプライズがあったスペイン代表。とはいえ、スタメン候補の筆頭となるのは、D・コスタが欠場した昨年11月のマケドニア代表戦で先発したチェルシーのFWアルバロ・モラタとなるだろう。

 前線の陣容に多くの選択肢を考えているフレン・ロペテギ監督は、「2人は一緒にプレーできる」とモラタとビジャの同時起用も示唆している。だが一方で、レアル・マドリードのMFマルコ・アセンシオを“偽9番”に置いたシステムも練習ではテストしている。

 モラタは、アセンシオのゼロトップが効果的な戦術であることを認め、チームのためには自身がベンチスタートとなってもやむを得ないとの態度を表している。

「あまり言いたくはないけど、“偽9番”は良いアイデアだ。イタリアの守備陣はターゲットとなる選手が前線に1人いた方がやりやすいはずだからだね。これは自分がそういうことを言う唯一の試合だが、いずれにしても監督の最終的な判断を待ちたい」

 モラタはさらに、自身が今年夏に別れを告げたレアル・マドリードでゴールを量産しているアセンシオについて、昨シーズンはともにベンチから試合を見守ることが多かった仲間の成長を自分のことのように喜んだ。

「マルコの活躍はとても嬉しい。その時が訪れることはわかっていた。一緒に多くの話をした彼には、特別な親しみを感じている。彼は自分が望めば、どこまでも限界を超えていける選手だ」

 スペインとイタリアは、10試合のうち6試合を消化したグループGで3位のアルバニア代表と4位のイスラエル代表に9ポイントの大差を付けている。従って、今回の直接対決を制した方が、プレーオフに回ることなく本大会への出場権を大きく手繰り寄せることとなる。

「ワールドカップ出場を懸けて、この試合に挑む」との決意を語ったモラタは、「スペイン対イタリアは、ワールドカップやユーロの決勝と言っても過言ではないカードだ」とも強調している。その言葉通り、全世界が熱視線を寄せる大一番だ。スペインがどのようなメンバーで臨むのか、目が離せない。

文=北村敦

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