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FIFAがW杯招致不正疑惑の調査報告書を全文公開…作成から3年、独紙のリークで

2017.06.28

FIFAが“ガルシア・レポート”を公開した [写真]=Getty Images

 FIFA(国際サッカー連盟)は27日、ワールドカップ招致における不正疑惑を追求した調査報告書「ガルシア・レポート」の全文を公開した。イギリスメディア『BBC』などが伝えた。

 2018年ロシアW杯と2022年カタールW杯は2010年に開催地が決定したが、誘致の際に莫大な金額の取引があったとされ、不正疑惑が浮上していた。これに対し、アメリカ人弁護士のマイケル・ガルシア氏がFIFA独立倫理調査官に任命され、2012年から調査を実施。2014年9月に調査をまとめた報告書“ガルシア・レポート”が提出されたものの、FIFAは同年11月に42ページ分の要約のみを公表し、「開催地の再選考に至るほどの不正はない」と結論づけた。だが、ガルシア氏はFIFAの発表が「不完全で、ねじ曲げられたものだった」と訴え、調査官を辞任していた。

 それから約3年後、ドイツ紙『ビルト』による報告書のリークを受け、FIFAがレポート全文の公開を決断した。同紙は26日に報告書の一部をリークし、「FIFA関係者の10歳の娘に160万ポンド(約2億円)もの大金が支払われていた」、「3名のFIFA取締役員メンバーが開催地決定の前に、カタール連盟が所有するプライベートジェット機でリオへ向かった」、「アスリートを育成するカタールの『アスパイア・アカデミー』が投票権を持つFIFAのメンバー選定に関与していた」などと記載されていると報じていた。

 これに対しFIFAは翌27日に359ページにおよぶ全文を公式サイト『FIFA.com』を通じて公開。倫理委員会は来週に行われる新メンバーでの初会議で、報告書の公開について話し合う予定だったようだが、「ドイツ紙による違法なリークによって、誤解を招く情報の拡散を避けるため」、レポート全文を即時公開することになったという。

 現在FIFAの会長を務めるジャンニ・インファンティーノ氏は以前から全文公開を支持していたが、倫理委員会のコーネル・ボルベリー氏とハンス・ヨアヒム・エッカート氏の前委員長2名が公開を拒否していたという。両者は今年5月に4年間の任期満了に伴い退任。新たにマリア・クラウディア・ロハス氏とヴァシリオス・スコウリス氏が委員長に就任し、報告書の全文公開を決断している。

By サッカーキング編集部

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