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女子サッカーの環境整備を願う宮間「少女たちが最後まで頑張れるように」

2015.07.07

帰国会見に臨んだ宮間あや [写真]=足立雅史

 FIFA女子ワールドカップ2015カナダを準優勝で終えたなでしこジャパンが7日に帰国し、佐々木則夫監督、主将のMF宮間あや、野田朱美日本サッカー協会女子委員長が会見に出席した。

 まず、宮間はチームを支えてくれた人々にむけて感謝の言葉を述べ、「結果は準優勝という自分たちが目標としていたものに一歩届きませんでしたが、出来る限りのことは自分たち全員でできたと思っています」と、結果は望んだものではなかったが、チーム全員が全力を尽くしたと続けた。

 今後はそれぞれが所属クラブで活動していくことになるが、「女子サッカーの発展のために女子サッカー選手として頑張っていきたいと思います」と、決勝前にも語っていた「女子サッカーの発展のために」という気持ちを持ちながら活動すると誓っている。

 帰国した同日は7月7日の七夕。これにちなみ「短冊に何をお願いしますか」との問には「あんまり天気が良くないので叶うかはわからないですけど、今サッカーを始めようとしている少女たちだったり、やっている少女たち、頑張っている選手たちが、きちんと最後までサッカーを頑張れたと言えるような環境が整うこと。私たちを目標に頑張ろうと思っている選手たちが、最後まで女子サッカーをできるように女子サッカーが文化になればいいなと思います」と、女子サッカーを取り巻く環境が改善されることを願った。

 宮間は決勝戦の前日会見で「女子サッカーをブームで終わらせることなく文化にしたい」と述べていたが、どうなれば女子サッカーが文化になったといえるかと問われると「2011年のワールドカップを優勝して以降は、沢山の方に興味や関心をもって注目してもらいました。でも国内の女子リーグではなかなか観客が増えない、集客が減っているという状況もあります。大きな大会では注目していただいていると感じますが、結果を出し続けなければすぐに皆さんが離れていってしまうという不安を抱えながら戦っています。ですから、そういった不安を感じなくなったら文化と言えると思います」と、代表チームの人気とは裏腹に、なでしこリーグの集客問題など、選手としてはまだまだ不安を感じているという。

 今後の女子サッカーの発展に向け、環境面で助かっている点とまだ足りていない点を挙げてもらうと「日々本当に夢中になってボールを追いかけているので、そういったことを広い視野で考えるのは難しいです」と、前置きしつつ、今大会にポイントを絞り「数は少なくとも充実した合宿であったり、大会に挑ませてもらったこと。そこは私たちも高い意識を持って、少ない時間ですけどその時間を大事にできたこと。そういう時間を設けてもらえたことはよかったと思います」と充実した時間を過ごせたことを挙げた。一方で「もう少し一緒に過ごす時間やこなす試合の数があれば、また違った経験ができてまた新たな力になったのかなとは思います」と、その時間の少なさを改善して欲しいと明かしている。

 12日に行われる、なでしこリーグ第10節で宮間が所属する岡山湯郷ベルは、INAC神戸レオネッサと岡山県美作ラグビー・サッカー場で対戦する。

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