前回王者スペイン、W杯連覇の夢潰える…快勝のチリが決勝T進出決定

　ブラジル・ワールドカップのグループリーグ第2節が18日に行われ、グループBではスペイン代表とチリ代表が対戦した。

　開幕戦でオランダに敗れ、後のないスペインは、初戦からMFシャビ・エルナンデスとDFジェラール・ピケに代え、MFペドロ・ロドリゲスとMFハビ・マルティネスを起用。チリは、FWアレクシス・サンチェスやMFアルトゥーロ・ビダルが名を連ねた。

　チリは序盤からスタジアムの大歓声に後押しされ、攻勢をかける。一方のスペインは15分、ゴール前の混戦から最後はシャビ・アロンソが押し込んだが、GKクラウディオ・ブラボがブロックした。

　迎えた20分、チリは右サイド崩すと、ビダルからサンチェス、チャルレス・アランギスとつないで、ラストパスを最後はエドゥアルド・バルガスが流し込み、先制点を獲得する。

　1点を追う形となったスペインは22分、ジエゴ・コスタのポストプレーからシャビ・アロンソがボレーシュートを打つもボールは枠の上へ。27分には左サイドの崩しから、ダビド・シルバが頭でつなぎ、エリア内左でジエゴ・コスタがシュートしたが、ゴール左に外れた。

　スペインがボールを保持するも、きっちりとチリが受け止めると43分、ゴール正面やや右で得たFKをサンチェスが直接狙う。これをGKイケル・カシージャスが弾くと、こぼれ球をアランギスがゴール右へ決めて、チリに追加点。前半、チリが2点のリードを得て折り返す。

　ハーフタイムにスペインはシャビ・アロンソを下げ、コケを投入する。49分にスペインはアンドレス・イニエスタのエリア内への縦パスを受けたジエゴ・コスタがシュートするが、DFのブロックに遭う。

　53分にはスペインに決定機。セットプレーから混戦となり、エリア内右のジエゴ・コスタがオーバーヘッドで折り返すと、ゴール前のセルヒオ・ブスケッツがフリーで合わせたが、押し込むだけの左足のシュートをゴール左へ外してしまった。

　状況を打開できないスペインは64分、ジエゴ・コスタを下げてフェルナンド・トーレスがピッチへ。チリもアランギスに代え、フェリペ・グティエレスが投入される。68分にチリはカウンターから左サイドのクロスに、右サイド角度のない位置からマウリシオ・イスラがつめたが、シュートは枠を越えた。

　スペインは76分にペドロに代えてサンティ・カソルラを入れ、交代枠を使い切る。84分、イニエスタがミドルシュートでチリゴールを狙うが、GKブラボが弾き出した。88分に得たFKもカソルラが直接狙ったが、GKブラボが防いだ。6分間と長いアディショナルタイムもチリはしっかりとしのぎ、2－0で完封勝利を飾った。

　チリは2連勝でグループリーグ突破が決定。同日に行われたオーストラリア戦に勝利したオランダとともに、決勝トーナメント進出となった。一方のスペインは前回王者として連覇を狙ったが、2連敗でまさかのグループリーグ敗退となった。23日に行われる第3節でチリはグループ首位の座を懸けてオランダと、スペインはオーストラリアと対戦する。

【スコア】
スペイン　0－2　チリ

【得点者】
0－1　20分　E・バルガス（チリ）
0－2　43分　アランギス（チリ）