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ブラジル南部で豪雨、クリチバで非常事態宣言も

2014.06.11

6月9日、豪雨の被害にみまわれたパラナ州ウニアォン・ダ・ヴィトーリア市 [写真]=Arnaldo Alves/ANPr

 パラナ州中部と南西部並びにサンタカタリーナ州北部とイタジャイ渓谷では週末の豪雨で種々の被害が発生、パラナ州では最低9人死亡と6月9日付伯字紙等が報じた。

 6月5日から降り始めた雨が集中豪雨と化したパラナでは、クリチバなど全77市で深刻な被害が出て、ベット・リシャ知事が8日に70市への財政援助を発表。9日朝は非常事態宣言も出た。

 同州では8日夜現在、車が濁流に流されて母親と9カ月の男児死亡など死者9人と行方不明者1人が報告されている。レボウサス市は町全体が水に浸かり、土砂崩れや冠水などで国道277号線や州道170号線を始めとする幹線道路が40カ所以上で寸断された。

 洪水や土砂崩れ、川の決壊、家屋や橋等の半全壊、停電、断水の被災者は5万5千人余。メディアネイラ、スリーナ、グアラプアーヴァ、ラランンジェイラス・ド・スル、カンピーナ・ド・シモン、グアラニアス、ケーダス・ド・イグアスの7市では死者が出た。

 サンタカタリーナ州もパラナ州境やイタジャイ渓谷で被災し、9日朝までに北部カノイニャス、コルパー、ジャラグア・ド・スル、トレス・バラス、マフラ、イタジャイ渓谷のリオ・ドス・セドロス、ヴィトル・メイレーレス、チンボーの8市が非常事態を宣言。北部のグアラミリンとリオ・ネグリーニョも大きな被害が出ている。

 同州内でも、イタジャイ渓谷の国道470号線で路面陥没、州道108号線も片側通行等、幹線道路が寸断している。

 大半の地域は8日の内に雨が止み、9日は水が引き始めた所もあるが、雨で水量が増えたイグアスの滝は9日朝、1993年7月に記録した2870万リットルを大幅に上回り、平時の30倍の毎秒4500万リットルという大増水で、イタイプ発電所も三つの水門中二つを開いてダムの水量を調整している。

(記事提供/ニッケイ新聞)

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