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恐るべしサッカーの国! ブラジルの人気クラブが“公開練習”を実施すると…

2018.04.30

熱狂的なフラメンゴ(上)とコリンチャンス(下)のサポーター [写真]=Getty Images

 ブラジルメディア『エスポルチ・インテラチーヴォ』は今月20日、公開練習における入場者数ランキングを発表した。そもそも日本のJリーグクラブは試合前日などを除いて基本的に練習を公開していて、練習後には気軽にサインや写真撮影に応じてくれる。ブラジルは普段から練習を公開しているクラブと公開していないクラブに分かれおり、特に大都市のビッグクラブは非公開のケースが多い。そのため公開練習には多くのサポーターが集結するのだ。

 そのランキングの1位はフラメンゴ、2位はコリンチャンスだった。この両クラブはブラジル全土で圧倒的な人気を誇るいわば“二台巨頭”。人気はもちろんのこと実力も兼ね備えており、ブラジル全国選手権第3節を終了した時点では、このランキングと同様に1位がフラメンゴ、2位がコリンチャンスとなっている。そこで両クラブの公開練習の模様をクラブの公式SNSを引用しながら紹介したい。

 まずはコリンチャンスから紹介しよう。コリンチャンスサポーターの熱さは日本でも広く知られている。2012年に日本で開催されたFIFAクラブワールドカップでは、数万人のサポーターが地球の裏側から来日。その声援の効果もあってか、決勝戦では欧州王者のチェルシーを下し、2度目のクラブ世界一に輝いた。

コリンチャンス

ゲレーロの決勝点でクラブW杯を制した [写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

コリンチャンス

横浜にコリンチャンスサポーターが集結 [写真]=FIFA/FIFA via Getty Images

 同州の“宿敵”パルメイラスとのサンパウロ州選手権決勝第2戦を控え、4月7日に本拠地コリンチャンス・アレーナで公開練習を実施した。まずサポーターにとっての公開練習は選手バスを迎え入れるところから始まる。

 そしてスタジアムで公開練習が始まると「これでもか!」と発煙筒を焚きまくる。いつ火事になるか見ていてヒヤヒヤしてしまうほどだ。この公開練習には約3万7000人のサポーターが集結した。

 サポーターからパワーをもらったコリンチャンスは、PK戦までもつれ込んだ決勝第2戦を制し、2年連続29度目のサンパウロ州選手権制覇を成し遂げた。

コリンチャンス

サンパウロ州選手権連覇を達成した [写真]=Getty Images

 そして1位に輝いたのはフラメンゴ。日本ではジーコ氏の古巣として有名だ。現在はジエゴやレアル・マドリードへの移籍が内定している“新星”ヴィニシウス・ジュニオールらタレントを擁し、人気・実力ともにリオ・デ・ジャネイロ州のクラブでは群を抜く。昨年12月に行なわれたコパ・スダメリカーナ決勝戦、惜しくもタイトルを逃したが、本拠地マラカナンでの一戦には熱狂的なサポーターが集まり声援を送った。

フラメンゴ

コパ・スダメリカーナ決勝のゴール裏の様子 [写真]=Getty Images

 フラメンゴは4月18日にマラカナンで公開練習を行った。元ブラジル代表GKジュリオ・セーザルが同月21日のアメリカ・ミネイロ戦を最後に現役から退くこと表明していたため、ジュリオ・セーザルを一目見ようと約4万6000人のサポーターが集結。同じリオ州のフルミネンセやボタフォゴ、ヴァスコ・ダ・ガマが週末にマラカナンで試合を行ったとしても、ここまでの数のサポーターは集まらないだろう。

 日中ということもあってか、コリンチャンスとは違い発煙筒などド派手な演出はなかったが、大旗を振り回しながらチャントを歌い続けた。そして練習終了後にはジュリオ・セーザルを中心に記念撮影を行い、公開練習は終了した。
 

 なお、この公開練習をマラカナンで見るためには、お米や豆などの食料を寄付することが条件となっており、社会貢献活動にもつながっている。

By 三島大輔

サッカーキング編集部

サッカーキング編集部所属。 週刊J2&月刊J3 MC。Jリーグ&ブラジルサッカーウォッチャー。

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