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セリエA、2019年冬のメルカートで移籍が成立した注目の選手たち【前編】

2019.02.01

今冬移籍した注目の選手を紹介 [写真]=Getty Images

 開幕前の予想通り、ユヴェントスの強さは他を寄せ付けないものだった。前半戦が終わり、2位ナポリに勝ち点9差をつけて冬の王者となった。そして後半戦がスタートして2試合が終わった時点でナポリとの勝ち点差はさらに広がり11に。もはや、ユヴェントスの優勝はほぼ確実と思われた。しかし、国内では無敵と思われたユーヴェに異変が起こる。1月30日に開催されたコッパ・イタリア準々決勝、アタランタ戦で0-3とまさかの完敗。これで、コッパ・イタリアは4連覇で記録が途切れ、また可能性を残していたチャンピオンズリーグ、セリエAを加えた3冠達成の夢も潰えたわけだ。それだけではない。この敗戦はリーグ戦の戦いにも少なからず影響を及ぼすことになるかもしれない。

 各クラブともに弱点を補う補強を行っており、後半戦は前半戦とはまた違った戦いが見られることになるはずだ。独走体制のユーヴェも決して安泰とは言えない。そして熾烈を極める4位争いや残留争いからも目が離せない。今回は、この冬のメルカートで成立した主な移籍を紹介する。

ロベルト・ソリアーノ(ビジャレアル→ボローニャ)

ソリアーノ

昨年夏にビジャレアルからトリノに移籍したものの出場機会は11試合に留まり、再び新天地ボローニャへ移籍する運びとなった。ともにボローニャに加入したニコラ・サンソーネは同い年で、バイエルン時代からの盟友。ビジャレアルで再びチームメイトとなり、ボローニャにも2人同時に移籍する経緯に至った。ビジャレアル移籍1年目の16-17シーズンに自己最多の10得点をマークして以来、リーグ戦ではゴールから見放されているが、イタリア代表で8試合の出場を誇る実力者で、完全復活に燃える。契約は半年間のレンタルで、買い取り額は1100万ユーロ(約13億7000万円)に設定されている。

ニコラ・サンソーネ(ビジャレアル→ボローニャ)

バイエルン下部組織で研鑽を積んだイタリア人FW。ビジャレアルのフラン・エスクリバ監督の下では主力の一人として扱われたが、後任者のハビエル・カジェハ監督になると出場機会を失い、今シーズンは8試合の出場に留まった。ボローニャ加入直後のコッパ・イタリア、ユーヴェ戦でいきなりフル出場を果たし、コンディションに問題がないことを十分にアピールしている。チームは降格圏の18位に沈み、厳しい戦いが続くが、エースナンバーの10番を託されたようにクラブの期待は大きい。半年間のレンタルとなるが、900万ユーロ(約11億円)での買い取りが義務付けられている。

マノロ・ガッビアディーニ(サウサンプトン→サンプドリア)

2015年夏以来となる3年半ぶりのサンプドリア復帰を果たした。2017年1月にナポリから移籍したサウサンプトンでは、デビュー戦でゴール。さらには、リーグカップ決勝でマンチェスター・Uを相手に2得点を挙げる活躍を見せ、サポーターを大いに沸かせた。ただ、散発的で継続的に力を発揮できず、17-18シーズンも5得点と物足りない結果に。サンプドリアでは当面、ベンチからのスタートと予想されるが、1月26日のウディネーゼ戦で復帰後初得点を決めるなど幸先の良いスタートを切っている。完全移籍で移籍金は1200万ユーロ(約15億円)。

クリシュトフ・ピョンテク(ジェノア→ミラン)

昨夏までこの男の名を知る者はジェノアの一部のファンを除き、イタリアでも皆無に近かった。しかし、8月11日のコッパ・イタリア3回戦のレッチェ戦でいきなり4得点とど派手なデビューを飾ると、リーグ戦では第2節から(高架橋崩落事故により開幕戦が延期となったため第2節が事実上の開幕試合に)7試合連続ゴールの離れ技をやってのけた。すぐにビッグクラブの目に留まり、不振でチェルシーへ移ったゴンサロ・イグアインの後釜としてミランに加入。1月29日に行われたコッパ・イタリア準々決勝のナポリ戦で2ゴールを挙げ、早くも救世主としての期待が高まっている。3500万ユーロ(約44億円)の移籍金にボーナスが加わり、年俸は推定180万ユーロ(約2億2000万円)、契約は2023年までとなっている。

ルーカス・パケタ(フラメンゴ→ミラン)

セレソンの新世代のスター候補。ネイマールを想起させる超絶スキルを最大の武器に、欧州初挑戦に臨む。アイドルと慕うカカ本人からミラン入りを勧められたことで移籍が実現。また、同郷のレオナルドSDの存在も大きく、多くのビッグクラブが獲得に乗り出していたが、“ブラジルコネクション”を最大限に活かしたミランが争奪戦を制した。鳴り物入りでインテルに加入したガビゴール(=ガブリエウ・バルボーザ/現フラメンゴ)が欧州のスタイルにまったくフィットしなかったことで、パケタの活躍にも懐疑的な見方があったが、これまでのところ及第点のプレーを見せている。3500万ユーロの移籍金にボーナスが加わり、年俸は推定170万ユーロ(約2億1000万円)、契約は2023年まで。

アントニオ・サナブリア(ベティス→ジェノア)

「再びイタリアに戻ってくることができて嬉しい」。ローマでプレーした2014年以来となるイタリア復帰だ。バルセロナBでのプレー経験があり、19歳から20歳にかけてプレーしたスポルティング・ヒホンでは11ゴールをマークしたパラグアイ期待の星。ミランに移籍したピョンテクの代役という重圧がのしかかるが、1月28日のエンポリ戦では相手のマークを外してヘディングシュートを決め、上々のデビューを飾っている。パラグアイ代表でもすでに12試合に出場し1得点。昨年6月の日本代表とのテストマッチにも途中出場している。2020年6月30日までのレンタル移籍で、買い取り額は2000万ユーロ(約25億円)に設定されている。

ステファノ・ストゥラーロ(ユヴェントス→ジェノア)

ピッチを縦横無尽に駆け回り、球際の激しさや気迫を前面に出したプレーでかつては「ガットゥーゾ2世」の評価を受けた。だが、熾烈を極めたユヴェントスの中盤のポジション争いに敗れると、活躍の場を移したスポルティングでも輝きは取り戻せず。かかとの負傷が完治しないことから、一度もピッチに立てないまま母国イタリアへの帰国を余儀なくさせられることとなった。それでも、ようやく負傷は癒えて完全復活は近い。名を上げた古巣のジェノアで、かつての狂犬のような姿を取り戻し、再び咆哮を見せられるだろうか。150万ユーロ(約1億8600万円)が支払われる6月30日までのレンタルとなるが、レンタル終了後に850万ユーロ(約10億円)での買い取りが義務付けられている。

ヴァルテル・ビルサ(キエーヴォ→カリアリ)

ミランに所属した13-14シーズンに本田圭佑とポジション争いを演じたレフティー。「ビルサが加入したことで、しっかりと戦えるメンバーが組める」と話す、昨年までキエーヴォの指揮官だったロランド・マラン監督の強い要望により移籍が実現した。じん帯断裂により長期負傷を強いられているルーカス・カストロの代役としてトップ下のポジションが用意され、すでに2試合に出場。スロヴェニア代表としては90試合に出場し、歴代3位のキャップ数を誇るが、昨年夏に代表引退を宣言した。完全移籍で2021年6月30日までの契約を締結している。

文=佐藤徳和/Norikazu Sato
写真=Getty Images

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