2018.12.15

下部組織出身の有望株たちの今 ~インテル編~

インテル
インテルの下部組織で育った選手たち [写真]=Getty Images
「フットボール」と「メディア」ふたつの要素を併せ持つプロフェッショナル集団を目指し集まったグループ。

 欧州トップクラブの下部組織で育ち、“期待のホープ”と称された選手たちの現況を紹介するシリーズ。第14回目は、イタリアのU-19チームによる大会「カンピオナート・プリマヴェーラ」を2連覇中、通算優勝回数もトリノと並んで最多9回を誇るなど、育成年代でイタリア屈指の実績を持つインテル編をお届けする。


*2012年以降にクラブの下部組織に在籍した選手を対象とした
*カッコ内は(生年月日/国籍/所属クラブ/ポジション)

写真=Getty Images

■アンドレイ・ラドゥ

アンドレイ・ラドゥ

(1997年5月28日/ルーマニア/ジェノア/GK)
経歴:インテル→アヴェッリーノ(レンタル)→ジェノア(レンタル)

今年11月に、母国のルーマニア紙が選ぶ2018年の年間最優秀選手にノミネート。現在はU-21代表を主戦場とするが、いずれA代表の正GKになることが期待されている逸材だ。2013年にインテルの下部組織に入団すると、2015-16シーズンのセリエA最終節でトップチームデビュー。昨季から武者修行に出向いており、今季はジェノアでレギュラーとして活躍している。

■イブラヒマ・エムバイェ

イブラヒマ・エムバイェ

(1994年11月19日/セネガル/ボローニャ/DF)
経歴:インテル→リヴォルノ(レンタル)→ボローニャ(レンタル→完全)

2010年にセネガルのクラブチームからインテルに引き抜かれると、2012年にはU-19のヨーロッパ王者を決める「NextGenシリーズ(現UEFAユースリーグ)」で優勝。“黄金世代”の一員として、2012-13シーズンにトップチーム昇格を果たし、ユース時代の恩師であるアンドレア・ストラマッチョーニ監督のもとでプロデビューを飾った。しかし、その後は出場機会に恵まれず、2015年にボローニャへ完全移籍。今季で5年目となるシーズンを迎えている。

■アイザック・ドンコル

アイザック・ドンコル

(1995年8月15日/ガーナ/ウニヴェルシタテア・クラヨーヴァ/DF)
経歴:インテル→バーリ(レンタル)→アヴェッリーノ(レンタル)→チェゼーナ(レンタル→完全)→ウニヴェルシタテア・クラヨーヴァ

2010年にパドヴァからインテルの下部組織に加入。身体能力の高いセンターバックとして、2012年のヨーロッパリーグ(EL)でトップチームデビューを果たしたときは、まだ17歳だった。その後セリエAデビューも飾ったが、2017年に3度目のレンタル先となったチェゼーナへ完全移籍。1シーズンプレーしたあと、今夏にルーマニアのウニヴェルシタテア・クラヨーヴァと契約を交わし、ついにイタリアを離れた。

■セナ・ミアング

セナ・ミアング

(写真は2017年12月のもの)

(1997年2月5日/ベルギー/スタンダール・リエージュ/DF)
経歴:インテル→カリアリ(レンタル→完全)→スタンダール・リエージュ(レンタル)

伝説的なF1ドライバーのアイルトン・セナ氏(故人)にちなんで、セナというファーストネームを付けられたというミアング。190センチ以上の長身を誇る左サイドバックで、過去には“長友佑都の新たなライバル”と報じられたこともあった。しかし、レギュラーの座を奪いとることはできず、2017年にカリアリへ完全移籍。今季はレンタルで母国スタンダール・リエージュに所属する。

■フェデリコ・ディマルコ

フェデリコ・ディマルコ

(1997年11月10日/イタリア/パルマ/DF)
経歴:インテル→アスコリ(レンタル)→エンポリ(レンタル)→シオン→インテル→パルマ(レンタル)

2014年12月、弱冠17歳でトップチームデビューを飾った早熟の左サイドバック。各年代別のイタリア代表でもプレーし、昨年のU-20W杯では3位入賞に貢献した。昨年夏にスイスのシオンへ売却されたが、わずか1年で買い戻しオプションが行使されてインテルに復帰。直後にパルマへのレンタル移籍が発表されたが、いずれは“ネッラズーリ”のレギュラーメンバーとして活躍することが期待されている。

■マルコ・ベナッシ

マルコ・ベナッシ

(1994年9月8日/イタリア/フィオレンティーナ/MF)
経歴:インテル→リヴォルノ(レンタル)→トリノ→フィオレンティーナ

2012年の「NextGenシリーズ」優勝メンバーとして地元メディアの注目を集めたが、トップチームでプレーしたのは1シーズンのみ。才能を開花させたのは、移籍先のトリノでのことだった。名門クラブでチームキャプテンを任されるまでに成長すると、A代表にも初招集。昨季は新天地のフィオレンティーナで自己最多となるリーグ戦35試合に出場するなど、キャリア最高の1年を過ごした。

■アンディ・ポロ

アンディ・ポロ

(写真は今年5月のもの)

(1994年9月29日/ペルー/ポートランド・ティンバース/MF)
経歴:インテル→ミジョナリオス→ウニベルシタリオ(レンタル)→モレリア→ポートランド・ティンバース(レンタル)

16歳で母国ペルーのクラブとプロ契約を締結すると、19歳でインテルに加入。スピードに乗ったドリブルと強烈なシュートが持ち味のウインガーとして、プリマヴェーラで活躍した。しかし、トップチームでの出場はなく、わずか半年後に退団。その後はコロンビアやメキシコのクラブを渡り歩き、現在はアメリカに拠点を置いている。出場機会はなかったが、ペルー代表の一員としてロシアW杯にも参加した。

■アンドレア・パラッツィ

アンドレア・パラッツィ

(写真は2017年7月のもの)

(1996年2月24日/イタリア/ペスカーラ/MF)
経歴:インテル→リヴォルノ(レンタル)→プロ・ヴェルチェッリ(レンタル)→ペスカーラ(レンタル)

10歳でインテルの下部組織に入団し、プリマヴェーラでは主将を担当。年代別のイタリア代表経験もあり、2014年11月に18歳でトップチーム初出場を果たしたときには、ボールを奪える守備的MFとして大きな脚光を浴びた。しかし、2015-16シーズン以降は下部リーグへのレンタル移籍が続いており、今季がキャリアの分水嶺となるかもしれない。

■アサヌ・ニュクリ

アサヌ・ニュクリ

(写真は2016年10月のもの)

(1996年9月28日/コートジボワール/休養中/MF)
経歴:インテル→ウディネーゼ(レンタル)→インテル

2015年4月の“ミラノ・ダービー”で、わずか18歳ながら先発に大抜擢。しかも、これがセリエA出場2試合目のことだった。「インテルの未来を託された男」と言われ、元フランス代表MFパトリック・ヴィエラにも例えられたが、2017年1月に思わぬアクシデントに見舞われる。レンタル先となるはずだったウディネーゼで行われたメディカルチェックにて、心臓に問題があることが発覚したのだ。その日以降は一度も公式戦のピッチに立っていない。

■サムエレ・ロンゴ

サムエレ・ロンゴ

(1992年1月12日/イタリア/ウエスカ/FW)
経歴:インテル→エスパニョール(レンタル)→ヴェローナ(レンタル)→ラージョ・バジェカーノ(レンタル)→カリアリ(レンタル)→フロジノーネ(レンタル)→ジローナ(レンタル)→テネリフェ(レンタル)→ウエスカ(レンタル)

ロンゴも2012年の「NextGenシリーズ」の優勝メンバーの一人だが、インテルのトップチームで出場したのはわずか2試合。2012-13シーズン以降はレンタル移籍を繰り返しており、今季所属するウエスカは通算8クラブ目のレンタル先となる。ユース時代を含めたインテルでの在籍期間よりも、レンタル期間の方がはるかに長いが、保有権はまだインテルにある。

■マルコ・リヴァヤ

マルコ・リヴァヤ

(写真は今年3月のもの)

(1993年8月26日/クロアチア/AEKアテネ/FW)
経歴:インテル→ルガーノ(レンタル)→チェゼーナ(レンタル)→インテル→アタランタ→ルビン・カザン→エンポリ(レンタル)→ラス・パルマス→AEKアテネ(レンタル→完全)

2010年に母国クロアチアのハイドゥク・スプリトからインテルに移籍すると、翌年にセリエAデビュー。その後2度のレンタル移籍を経てインテルに復帰すると、プリマヴェーラに所属し2012年の「NextGenシリーズ」優勝に貢献した。しかし、ディエゴ・ミリート、アントニオ・カッサーノ、ロドリゴ・パラシオらベテラン勢の牙城を崩すことは出来ず、2013年に退団。現在はギリシャでプレーする。

■ゲオルゲ・プスカシュ

ゲオルゲ・プスカシュ

(1996年4月8日/ルーマニア/パレルモ/FW)
経歴:インテル→バーリ(レンタル)→ベネヴェント(レンタル)→ノヴァーラ(レンタル)→パレルモ

かつてインテルでプレーした元ルーマニア代表DFクリスティアン・キヴ氏の紹介で下部組織入り。体格、スピード、テクニックの三拍子揃ったストライカーとして、2015年にセリエAデビューを飾った。18歳でU-21代表のキャプテンを務めるなど、「ルーマニアの神童」として大きな期待を集めたが、トップチームでの出場数は10試合に満たず。3度のレンタル移籍を経て、今夏に2部パレルモへの完全移籍が発表された。

■レイ・マナイ

レイ・マナイ

(写真は2016年8月のもの)

(1997年2月24日/アルバニア/アルバセテ/FW)
経歴:インテル→ペスカーラ(レンタル)→ピサ(レンタル)→グラナダ(レンタル)→アルバセテ(レンタル)

2015年にクレモネーゼからインテルに加入。「アルバニアが生んだ天才FW」として、ユヴェントスやアトレティコ・マドリード、ローマなども獲得に興味を示すなかでのインテル入りだった。2015-16シーズンの開幕戦でセリエAデビューを果たすなど、1年目からトップチームの試合に出場。しかし、2年目以降はレンタル移籍を繰り返しており、武者修行先での戦績も思わしくない。スペイン2部リーグでプレーする今季も、リーグ開幕17試合で3ゴールを挙げるにとどまっている。

■フェデリコ・ボナッツォーリ

フェデリコ・ボナッツォーリ

(1997年5月21日/イタリア/パドヴァ/FW)
経歴:インテル→サンプドリア→ランチャーノ(レンタル)→ブレシア(レンタル)→SPAL(レンタル)→パドヴァ(レンタル)

7歳でインテルの下部組織に入団すると、17歳の誕生日を迎える直前にセリエAデビュー。2014年には17歳6カ月というU-21イタリア代表の最年少出場記録を樹立し、大きな注目を集めた。しかし、翌年にサンプドリアに完全移籍。以降はレンタル移籍を繰り返しており、“クリスティアン・ヴィエリ二世”と評されたポテンシャルを発揮するまでには至っていない

■アンドレア・ピナモンティ

アンドレア・ピナモンティ

(1999年5月19日/イタリア/フロジノーネ/FW)
経歴:インテル→フロジノーネ(レンタル)

マウロ・イカルディが“お手本”だというインテル期待の若手ストライカー。2016年12月のELでトップチームデビューを果たした後には、チェルシーやユヴェントスも興味を示しているとの報道があった。フロジノーネにレンタル中の今季は、第10節のSPAL戦でセリエA初ゴールをマーク。まだまだ荒削りだが、ポテンシャルに疑いの余地はなく、今後のさらなる成長に期待がかかる。

(記事/Footmedia)

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