2018.11.12

“最強の切り札”、44本のパス繋いでゴール…先週末のビッグマッチを振り返る

ドルトムント、マンチェスター・C、ユヴェントス、パリ・サンジェルマン
複数のビッグマッチが先週末に開催された [写真]=Getty Images
「フットボール」と「メディア」ふたつの要素を併せ持つプロフェッショナル集団を目指し集まったグループ。

 10日と11日に、スペインを除く欧州5大リーグで複数のビッグマッチが行われた。ブンデスリーガでは、ドルトムントとバイエルンによる“デア・クラシカー”。プレミアリーグでは、マンチェスター・Cとマンチェスター・Uによる“マンチェスター・ダービー”。そしてセリエAではミランとユヴェントス、リーグ・アンではモナコとパリ・サンジェルマンの名門対決が実現した。ドローゲームはひとつもなく、各試合でドラマが生まれている。そこで今回は、4つの大一番を主な記録とともに振り返ってみた。

*記録の参照元はすべて、データ会社『Opta』とイギリスのサッカーサイト『Squawka』。

■クレイジーな試合に決着をつけた“最強の切り札”
ドルトムント 3-2 バイエルン

ドルトムント

[写真]=Getty Images

 「クレイジーな試合だった」。ドルトムントを率いるリュシアン・ファーヴル監督が試合後にそう振り返ったように、伝統の一戦は互いに点を奪い合う激しい展開となった。

 シーソーゲームに決着をつけたのは、ドルトムントの“最強の切り札”パコ・アルカセルだった。59分からピッチに立つと、14分後に決勝点を奪った。今季バルセロナからやってきたスペイン人ストライカーは、9月のデビュー以降、ブンデスリーガ6試合の出場で8得点をマーク。驚くべきは、6試合のうち先発したのはわずか2試合で、8得点のうち7得点は途中出場時に記録していることだ。

 デビューからの6試合で8得点を叩きだしたのは、ブンデスリーガ史上2人目となる。過去には、ハンブルガーSVでプレーした元西ドイツ代表FWゲルト・デェルフェル氏が1963年に達成していたのが唯一の例だ。ただ、同氏の出場時間は「519分」だったのに対して、P・アルカセルの出場時間は半分以下の「238分」。実に29分の出場につき1ゴールを奪っている計算になる。

 今後どこまで得点数を伸ばしていくのか。「チームのエースはジョーカー」という不思議な立ち位置にある背番号9にこれからも注目だ。

パコ・アルカセル

[写真]=Getty Images

■44本のパスがつむいだ美しいゴール
マンチェスター・C 3-1 マンチェスタ-・U

マンチェスター・C

[写真]=Getty Images

 マンチェスター・Cは、ホームで宿敵を撃破。プレミアリーグでは開幕12試合無敗をキープし、首位の座を守った。

 なかでも称賛を浴びているのは、ダメ押しとなった3点目のゴールだ。フィールドプレーヤーが計44本ものパスを繋ぎ、最後はイルカイ・ギュンドアンが左足で決めた。時間にして1分55秒――90分のうちの2.13%をマンチェスター・Cの選手たちが占有し、流れるようなパスワークから美しい得点を決めてみせた。

 もっとも、マンチェスター・Cの“完勝”とは言い切れない。2015年9月のサウサンプトン戦で、フアン・マタが決めた3点目のゴールは、マンチェスター・Uの選手たちが45本のパスを繋いだすえに生まれたものだった。もちろん、パス本数の多さによってゴールの優劣が決まるわけではなく、この日のダービーの敗戦は屈辱的なものだったが、“赤い悪魔”は1本差で記録を守り抜いた。

■絶対王者はどこまで強くなる?
ミラン 0-2 ユヴェントス

ユヴェントス

[写真]=Getty Images

 ユヴェントスは一体どこまで強くなるのか。4位ミランと敵地で対戦した今節も、マリオ・マンジュキッチとクリスティアーノ・ロナウドのゴールで2-0と勝利。今季リーグ戦無敗を継続した。

 セリエA7連覇中の絶対王者は、開幕12試合で34ポイントを獲得。新たなリーグ記録を樹立している。さらに2018年はここまで、公式戦のアウェイゲームに負けがない(18勝3分け)。これは欧州5大リーグで唯一の記録になる。

 イギリスの大手ブックメーカー『ウィリアム・ヒル』は、ユヴェントスのセリエA優勝オッズを「1.1倍」に設定(日本時間12日17時現在)。リーグ優勝のオッズとしては、“元返し”の「1倍」がついているパリ・サンジェルマンを除けば、マンチェスター・C(プレミアリーグ)の「1.28倍」、バルセロナ(リーガ・エスパニョーラ)の「1.36倍」、そしてドルトムントとバイエルン(ブンデスリーガ)の「1.91倍」をすべて下回っている。それだけユヴェントスの優勝が濃厚であり、8連覇はもはや義務となっている。

■39年ぶりのハットトリック/17年ぶりの就任4戦未勝利
モナコ 0-4 パリ・サンジェルマン

パリ・サンジェルマン

[写真]=Getty Images

 一昨季の王者と昨季の王者が激突したゲームは、“現王者”パリ・サンジェルマンの圧勝に終わった。勝利の立役者となったのは、エディンソン・カバーニ。ウルグアイ代表FWは大一番でハットトリックを達成した。

 パリ・サンジェルマンの選手がリーグ・アンのモナコ戦で3得点以上を記録するのは、39年ぶりのこと。ボカ・ジュニオルスで監督を務めたこともある元アルゼンチン代表FWのカルロス・ビアンチ氏が、1979年5月の一戦でハットトリックを決めたとき以来の快挙だった。

 一方、“敗軍の将”となったティエリ・アンリ監督は泥沼に陥っている。10月13日の就任から、これでリーグ戦4試合連続未勝利(1分け3敗)。モナコの指揮官としては、2001年夏の就任から5戦連続で勝利を逃した(2分け3敗)元フランス代表MFディディエ・デシャン氏以降でのワースト記録となった。

 なお、当時のデシャン氏もモナコで監督デビューを果たしたばかり。いきなり厳しい現実を突き付けられたが、就任2年目には2位と大躍進を果たし、3年目にはチャンピオンズリーグ準優勝を成し遂げた。今ではフランス代表監督を務めるなど、大出世を遂げており、アンリ氏のこれからの逆襲に期待したい。

ティエリ・アンリ

[写真]=Getty Images

(記事/Footmedia)

ドルトムント対バイエルンのスコアに誤りがございましたので、訂正いたしました(12日20時32分)。

欧州リーグ順位表

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