2018.01.17

【コラム】イタリアの名将2人がイングランドへ? 選手以上に注目を集める監督の去就

アッレグリ アンチェロッティ
去就に注目が集まるアッレグリ監督(左)とアンチェロッティ氏(右) [写真]=Getty Images
イタリア・ジャーナリスト協会会員。ミラノ在住。

 セリエAは冬休みを終え、すべてのクラブが練習を再開した。

 第20節のスパル対ラツィオ戦ではラツィオのイタリア代表FWチーロ・インモービレが4ゴールを決めて通算20得点とし、得点ランキングでインテルのアルゼンチン代表FWマウロ・イカルディ(18ゴール)を抜きトップに躍り出た。ラツィオは勝ち点を40に伸ばし、同42の3位インテルに2ポイント差と迫っている。さらに消化試合数が1試合少なく、逆転のチャンスは大いにある。すぐ下には同じく1試合消化の少ないローマが勝ち点39で続いており、チャンピオンズリーグ(CL)出場圏内の4位争いが熱を帯びてきそうだ。

 そんなイタリア・セリエAだが、冬のメルカートではまだ大きな動きは出ていない。締め切りの1月31日までの2週間で、どのような選手たちの移動があるだろうか。

 一方、ここ数日は、来シーズンに向けた監督の去就に関するニュースが入ってきている。プレミアリーグの2つのクラブが、イタリア人監督に興味を示しているというのだ。チェルシーがユヴェントスのマッシミリアーノ・アッレグリ監督、そしてアーセナルがカルロ・アンチェロッティ氏を招へいするのではないかと報じられている。

 チェルシーについては、アントニオ・コンテ現監督とオーナーのロマン・アブラモヴィッチ氏の間で、チームの在り方について意見の食い違いが出てきている模様だ。就任一年目でリーグ制覇を果たしたコンテ監督が結果を出すために安定した戦力で戦っていきたいと考えているのに対し、アブラモヴィッチ氏は若手育成を重視していきたい考えだという。

 そのチェルシーが狙うアッレグリ監督は、ユヴェントスで3年連続国内二冠、二度のCL準優勝と結果を出しており、監督として次のステップに進みたいという野望があるかもしれない。国内クラブからイングランド、スペインなどへの“移籍”。それはこれまで先輩監督たちが築き上げてきたゴールデン・ルートだ。ゼニトのロベルト・マンチーニ監督、5カ国で20ものタイトルを獲得したアンチェロッティ氏、レスターで奇跡の優勝を果たしたクラウディオ・ラニエリ監督などがいる。ただ、ユヴェントスのジュゼッペ・マロッタ取締役は、契約が2020年までとなっているアッレグリ監督に今後も長期的にクラブの指揮を任せる意向のようで、離別を否定している。

 では、アーセナルの事情はどうなっているのか。1996年から21年間ベンチに座っているアーセン・ヴェンゲル監督は、2004年を最後にプレミア制覇から遠ざかっている。そこでクラブは、昨年9月末にバイエルンを解雇されたアンチェロッティ氏に白羽の矢を立てた。年俸総額4000万ユーロ(約54億円)の4年契約という条件で、オファーの準備も整っているようだ。同氏はチェルシーでの監督経験もあり、ヨーロッパ各国のサッカーの特徴も把握している。また、イタリア代表監督就任を断ったという点で実現化する可能性も高い。

 アッレグリ監督はセリエAでやり残したことはなく、ステップアップのためにも新天地を目指しているだろう。アンチェロッティ氏も58歳で、まだまだ引退するには早すぎる。この2人のイタリア人は来シーズン、イングランドのスタジアムで指揮を執っているかもしれない。

文=赤星敬子

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