白熱するセリエA得点王争いの行方は…トーニとテベスの直接対決に注目

トーニ

得点王争いをするテベス(左)、トーニ(中央)、イカルディ(右)[写真]=Getty Images

 いよいよリーグ戦最終節を迎えるセリエA。優勝はユヴェントスの4連覇で決着がついたが、得点王争いは熾烈を極めている。

 前節、ヴェローナ所属の元イタリア代表FWルカ・トーニがパルマを相手に2得点を挙げ、リーグ戦通算得点を21ゴールに伸ばし、単独で得点ランキングのトップに立った。26日に38歳の誕生日を迎えたベテランFWは今シーズン、衰え知らずのパフォーマンスを披露。トーニは、2005-06シーズンにフィオレンティーナで得点王に輝いているが、今回はセリエA最年長得点王とヴェローナ史上初の得点王輩出という2つの記録がかかっている。

 一番のライバルは、ユヴェントスに所属するアルゼンチン代表FWカルロス・テベスになるだろう。これまで得点ランキング首位を走っていたテベスは、延長戦までもつれ込んだコッパ・イタリア決勝にフル出場したこともあり、前節のナポリ戦を欠場。その間トーニに2得点を決められ、首位の座を譲ってしまった。

 最終節では両者が激突。ユヴェントスを率いるマッシミリアーノ・アッレグリ監督は前日会見で、「先発メンバーを完全に決めたわけではないが、テベスはプレーする。トーニに追いつくチャンスがあるんだ。どちらとも得点王に相応しい活躍を見せている」と語り、テベスの先発起用を明かしている。今シーズン、すでに2冠を達成しているユヴェントスだが、同クラブの選手が得点王になったのは2007-08シーズンのFWアレッサンドロ・デル・ピエロが最後。テベスの得点王獲得にチームもファンも期待を寄せている。

 対するヴェローナのアンドレア・マンドルリーニ監督は、パルマ戦後に「テベスを止めることは難しい。ただ、トーニはリードしているんだ。チームはとりわけ、センターフォワードのトーニのためにプレーしている」とコメント。「彼が前線に留まることができれば、相手によりダメージを与えられるプレーができる」とも話しており、チーム一丸となってトーニを援護することが予想される。

 一方、インテルに所属するアルゼンチン人FWマウロ・イカルディからも目が離せない。前節のジェノア戦で1得点を決め、テベスの20得点に並んだイカルディ。「トーニとテベスはすごく良いプレーをしているけれど、次は直接対決だ。そこを生かしながら、自分もゴールを決めて行けたらいいね」と、虎視眈々と個人タイトル獲得を狙っている。ホームで格下のエンポリと対戦するだけに、固め打ちも不可能ではない。

 3選手すべてに可能性が残された最終節。果たして、三つ巴の得点王争いを制するはどの選手だろうか。

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