2019.10.13

「ウシダさん」「ムトウ」「オカザキ」…バイエルンの守護神が語った日本人選手との思い出

[写真]=Getty Images
サッカー総合情報サイト

 まさかの敗戦だった。バイエルンは5日、ホームでホッフェンハイムと対戦した。後半に先制を許すと、ロベルト・レヴァンドフスキのゴールで同点に追いつくも、勝ち越し点を奪われ1-2で敗戦。今季リーグ戦初黒星を喫し、首位から陥落した。

 それでも試合後、笑顔で取材に応じてくれた選手がいる。バイエルンのドイツ代表GKマヌエル・ノイアーだ。ブンデスリーガメディアツアーに招待された日本の取材陣へ、インタビューの場が設けられた。

 初黒星の悔しさを一切表に出さずに語ってくれた、“ウシダさん”との思い出とは……。

※ 本インタビューは2019年10月5日ホッフェンハイム戦後、アリアンツ・アレーナで実施。

取材協力=ブンデスリーガ・インターナショナル
取材・文=加藤聡
写真=ゲッティイメージズ

優勝記録の更新は一番の目標

――今日の試合の感想を教えてください。そして、今シーズンはメンバーも変わり、チームとしても新しい試みをどのように考えていますか?

「自分としては、もちろん勝ってこの場(インタビュー)に臨みたいと願っていたよ。しかし、敗北というのは試合につきものだ。敗因は自分たちにあると考えていて、僕たちのプレーが対戦相手を強くしてしまった。ロンドンでの試合の勝利(※1)があったから、後半戦で盛り返せるとみていた。でも、残念ながら今日の試合ではそうはならなかった。簡単なミスでゴールを取られ、前半戦の終盤には絶好のチャンスを生かすことができなかった。

新加入選手によってチームの補強はしっかりできたと思う。より柔軟性に富んだチームになったし、先発メンバーについてはこれからの部分もあるけど、まだシーズン序盤だ。今シーズン僕たちが最終的にどんな結果を残すことができるのかはまだ誰にも分からないけど、僕たちには大きな目標があり、それに向けてのやる気は十分で、貪欲に戦っていくよ」

(※1) 9月30日、バイエルンはチャンピオンズリーグ・グループステージ第2節で、トッテナムに7-2で勝利。

――バイエルンは常に追われる立場のチームですが、王座を守る難しさとは何ですか。個人としてチームとしてどうお考えですか?

「まず、サッカーというスポーツのあり方だけど、プロ選手である以上は常に勝ちたいと思っているし、野心的だ。勝利のためなら、全てを捧げる。今日もまた感じたことだけど、ドイツ王者になることは簡単ではない。今日のような日も必然的にあるんだ。昨シーズンもブンデスリーガで優勝するのにかなり苦労したよ。僕たちは7連覇というリーグ記録を保持している。チームとしてはこの記録をさらに伸ばすことを目標にしている。僕個人としても、さらなる優勝を貪欲に目指しているんだ。僕は7連覇を全てを経験している選手の1人で、トーマス・ミュラー、ダビド・アラバ、ジェローム・ボアテングも7連覇を一緒に成し遂げてきた。もちろんそれは素晴らしいことで、このブンデスリーガ優勝記録の更新は僕たちの一番の目標だよ」

ウシダさんとの日々は「すごく楽しい思い出だ」

ノイアーと内田篤人はシャルケ時代のチームメイト

――日本人選手では内田篤人選手と親交があります。内田選手は今でもノイアー選手のことを懐かしそうに話すことがありますが、今でも彼のことは気にかけていますか?

「もちろんだよ。僕たちは彼のことを『ウシダさん』と呼んでいたし、彼は僕の友人だ。彼がドイツに来たばかりの頃、全然ドイツ語が話せなくて、僕たちは一緒にドイツ語を学んだんだ。アウェイの試合遠征後の飛行機の中でもね。僕にとっては、それまで日本人選手と一緒にプレーしたことがなかったから、すごく楽しい思い出だ。彼と仲良くなり、彼もチームにも加わっていった。もちろん彼はとても優しいやつだし、素晴らしい能力を持っていたし、日本でも人気がある日本代表選手だった。ただ、負傷してしまったのは残念だった。おそらく膝のケガが彼のキャリアを大きく広げることを妨げた。当時のことは今も思い出すよ」

――今でもたくさんの日本人選手がドイツでプレーしています。対戦相手として印象に残っている選手はいますか?

「まず、ブンデスリーガにはたくさんの日本人選手が所属していたよね。日本人と対戦するのはいつも難しい。彼らと対戦して守備をするのは本当に難しい。彼らにはスピードがあるし、俊敏だし、両足でシュートを打てる選手もいる。僕はGKとして、彼らがスペシャルなシュートを持っていると認めざるを得ないね。これまでにたくさんの日本人選手と対戦したけど、彼らとの対戦はいつも楽しいね。なぜなら、彼らがいかに野心的で、高いモチベーションを持っているかが見て取れるからだ。第一線で活躍している日本人選手を擁しているチームは幸せだろう。

ヨーロッパ各国にいる日本人を知っている。例えば、ムトウ(武藤嘉紀)はすごく良い選手だ。あとは、オカザキ(岡崎慎司)がプレミアリーグに行ってしまったのは残念だった。彼もブンデスリーガで良いプレーをしている選手だったからね。その後も、たくさんの日本人選手がブンデスリーガに来たし、ニュルンベルク、シュトゥットガルト、ホッフェンハイムなどでプレーした」

――日本では、内田選手、ルーカス・ポドルスキ選手がプレーしていますが、将来的にJリーグでプレーする可能はありますか?

「今の所、そういう考えはないけど、もちろんポルディや(アンドレス・)イニエスタが神戸で何をやっているか情報は追っています。単純にとても興味深いからね。やっぱり、これまで一緒にプレーしてきた選手のことが気になるんだ。例えば、バスティアン・シュヴァインシュタイガーの米国での活躍などもね」

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