バイエルンでプレーするフンメルス [写真]=Getty Images
元ドイツ代表DFマッツ・フンメルスの移籍を巡って、所属するバイエルンと古巣ドルトムントの間で本格的な交渉が開始されたようだ。6月15日付のドイツ紙『ビルト』が報じている。
昨季のドルトムントは若いセンターバック陣に故障者が続出し、チームの軸を安定させることができなかった。同紙は「タイトルを獲得するメンタリティも欠けている」と指摘しており、フンメルスを再び獲得することで重圧の中でも継続的に勝ち続けられるようになることを期待しているようだ。
バイエルンの下部組織出身のフンメルスは、2008年の1月に2年間のレンタル移籍でドルトムントへ加入すると、同年の夏に就任したユルゲン・クロップ監督(現リバプール)のもと主力選手として活躍し、完全移籍を果たした。2010-11シーズン、11-12シーズンに日本代表の香川真司らとともに2連覇を達成し、古巣のバイエルンに“屈辱”を与えている。
ドルトムント時代のフンメルス [写真]=Getty Images[/caption]
その後2016年7月に推定3500万ユーロ(約42億7000万円)の移籍金でバイエルンへ復帰した際には、ドルトムントのゴール裏”ゲルべ・ヴァント(黄色い壁)”のファンたちからも大きな批判を浴びた。
この移籍に関してニコ・コヴァチ監督は承諾しており、あとはフンメルス本人とクラブ間の合意を待つだけのようだ。『ビルト』によれば、移籍金は1500万~2000万ユーロ(約18億3000万~24億4000万円)と追加の成功報酬となり、フンメルスの年俸は1000万ユーロ(約12億2000万円)となると見られている。
バイエルンは来シーズンへ向け、若返りを図るべくアトレティコ・マドリーからでフランス代表DFリュカ・エルナンデス、シュトゥットガルトから同国代表DFベンジャマン・パヴァールを獲得。高年俸のスター選手をベンチ要員とするようなリスクは避けたい模様で、今年に入ってからはフンメルスの放出も継続的に噂されてきた。この点で、ベテランで発言力のあるセンターバックを欲するドルトムントと思惑は一致している。
フンメルスはバイエルンで1200万ユーロ(14億6400万円)の年俸を受け取っており、出場機会を得る代償として200万ユーロ(2億4400万円)の年俸ダウンを受け入れることができるか否かが、移籍のポイントとなりそうだ。フンメルスが再び黄色と黒のユニフォームに袖を通すことになるのか、ドイツ国内の今夏の移籍市場の話題を集めることは確実だ。
By サッカーキング編集部
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