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酒井高徳、“将来的な”Jリーグ復帰への強い思い「日本に伝えることがいっぱいある」

2019.04.17

酒井高徳は将来的な日本復帰を語った [写真]=Getty Images

 ハンブルガーSVに所属するDF酒井高徳が、ドイツの地元メディアに対して日本復帰の希望を明言したことで、今夏に7年半ぶりとなるJリーグ復帰の可能性が浮上した。

 本人は「僕の中で最後は日本でキャリアを終えたいというのは実際にあるので、そこ(復帰希望)の事実に関しては間違ってはいない」と断言。だが「この夏とはハッキリ言っていない」とも話し、あくまでも将来的な復帰を考えていると説明した。

 地元紙『ハンブルガー・モルゲンポスト』は、酒井がJリーグへの復帰を望んでいると報道。HSVとの契約が2020年夏までであり、家族もすでに日本へ帰国していることから、今夏の退団を示唆したとして話題になっていた。しかし本人は15日のブンデスリーガ2部第29節ケルン戦後、「(復帰が)『この夏』みたいな雰囲気で報道されていたけど、そういう感じじゃなくて…」と苦笑いを浮かべた。

「ドイツメディアのインタビューを受けたとき、来年まで契約があるという話になって、僕としては『昇格を目指して頑張る。でも、家族が日本にいて非常に寂しい日々を過ごしているのもあるから、家族に会いたいし、日本に戻りたい感覚はある』と話した。でもそれは『チームが昇格したら』という話で、『いつかどこかのタイミングで日本に行くこともあるかもしれない』というふうに話したら、『この夏』みたいな感じになっていた」

 今はチームの1部復帰を最優先に考えている。HSVはブンデスリーガ2部第29節を終えて勝ち点「52」で自動昇格圏内の2位。首位ケルンとは7ポイント差、3位ウニオン・ベルリンとは3ポイント差だ。チームは現在4試合未勝利で、シーズン残り5試合で激しい昇格争いが待っている。だからこそ、今は目の前の試合に集中している。「ここに残った一つの理由に『昇格』というのが明確にあるので、本当に昇格に対してチームにどれだけ力が出せるか、どれだけやれるかというのが大事だと思っている」とまっすぐな表情で話す。

 昨夏に帰国した家族についても、昨年末に同紙のインタビューで「子供が日本の学校に行くことになりました。これは妻が決めたことです。子供に転校を繰り返してほしくないからで、僕も正しい決断だと思います」と説明。日本復帰に向けた準備と言うより、愛する子供たちの環境を考えてのことだった。

 ただ、Jリーグ復帰への思いはたしかに強い。「僕はまだ日本に伝えることがいっぱいある」。2012年1月からドイツで戦い、HSVではブンデスリーガで日本人初の主将も務めた。これまで培ってきた豊富な経験を還元するという使命感が胸にある。「日本でプレーして、日本に貢献したいという気持ちはすごくある。最後は日本で、Jリーグでサッカーを辞めたい」。

 今シーズン昇格を決めたら、もしかしたら今夏復帰の可能性もあるのかもしれない。でも本人は今のところ日本へ戻るタイミングを明確にはしていないという。「結果次第で、状況やシチュエーションが変わることはあると思う」。まずはなによりHSVの1部昇格。そこが叶った先に酒井の将来が見えてくる。

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