2019.03.17

ブレーメン地元番記者が語る大迫勇也…復帰へ期待も「不動のレギュラーではない」

昨夏にケルンからブレーメンに移籍した大迫勇也 [写真]=Getty Images
ベルリンの大学でドイツ文学部を卒業後、サッカーが繋いでくれた縁によりスポーツレポーターおよび翻訳家としてドイツ国内で活動中。

 ブレーメンに所属する日本代表FW大迫勇也は背中にケガを負った影響で、2019年に入ってクラブの試合に出場できていない。それでも地元メディアからの期待は大きいようだ。アジアカップ期間中に日本代表の動向も報道していたブレーメンの地元メディア『ダイヒシュトゥーべ』のビョルン・クニプス編集長に、今シーズンこれまでの大迫の評価を聞いた。

 大迫は昨夏にケルンからブレーメンに加入。この移籍はフロリアン・コーフェルト監督の強い意向によって実現したという。クニプス氏は「ユウヤは今シーズンの補強の“目玉”選手だったんだ」と明かした。「オランダ代表のデイヴィ・クラーセンをクラブ史上最高額(1350万ユーロ=約17億円)で獲得したから、かすんでしまったけどね。昨夏のユウヤの入団会見のとき、コーフェルト監督は『彼こそが、この夏の最重要補強選手だ。それを忘れないでくれ』と我々に強調していたよ」

 今シーズンは前半戦だけで公式戦15試合に出場し、4ゴールを記録。前半戦のパフォーマンスについてクニプス氏は、「及第点以上のプレーを見せていたね」と評価している。

「監督はパフォーマンスに満足しているだろう。ユウヤは、なぜ指揮官がなんとしても獲得したかったのかを、ピッチ上でも示してみせた。監督が非常に気に入っているのは感じ取れる。コーフェルト監督のサッカーでは前線に彼のような選手が不可欠で、監督が求める能力を全て兼ね備えている。フレキシブルで多くのポジションでプレーでき、正確にボールを扱い、スピードもある。監督はサイドに置きたがるが、センターフォワードとしてもプレーできる。本当に驚くほどに、さまざまな戦術に柔軟に対応できる」

 しかし、現場のスタッフやジャーナリストの評価は高いものの、現地のファンを“興奮させる”ためには、もっと得点に絡む必要があるようだ。「玄人を唸らせることはともかく、ファンや観客を本当に熱狂させるほどのプレーは見せていない。この点では、もっと良くなることを期待したいね。もっとゴール前のチャンスを生かさないといけない。アシストもそうだが、得点が欲しいね」

 大迫はアジアカップに出場したにもかかわらず、ブレーメン合流後は背中のケガにより離脱を強いられている。このことでクラブは日本サッカー協会(JFA)への不満を顕にし、さらにはコパ・アメリカへの招集拒否をすでに通達したことを発表した。この一件について、クニプス氏は「クラブはコパ・アメリカへの参加をかなり強く拒否すると言っている」と解説する。

「チームが強調しているのは、今年の夏も再び休みなくプレーすることはユウヤの体のために間違いだということだ。(ワールドカップにより)今シーズン開幕前も休みがなく、この冬も大会に参加していた。次の夏も大会に出るようなら、彼自身が壊れてしまう。ブレーメンはJFAに対して、『あなた方に反対しているわけではなく、選手の体のことを考えている。我々にとっても、日本代表にとっても大事な選手なら、休養を与えなければならない』と言っているんだ。この件に関して、チーム内部は本心ではかなり怒っていると思うよ」

 アジアカップ参加と負傷離脱により、後半戦はこれまで8試合欠場が続いているが、3月6日にはチームの全体練習に再合流し、待望の戦線復帰が間近に迫ってきた。だが、戦列を離れている間に、若手選手の台頭やケガをしたベテラン選手たちの復帰と、前線での定位置争いも厳しくなっている。

「今のユウヤはファンの関心の的から外れてしまっている」とクニプス氏は言う。「ファンたちも彼が日本代表として戦うことに理解はできるから、彼に対してネガティブな感情を抱いてはいないだろう。だけど、今は他の選手たちに注目が集まっていることも否めない。ヨハネス・エッゲシュタインが大きな成長を見せているし、ミロト・ラシカもたびたび好パフォーマンスを見せている。ポジション争いは厳しくなっているし、ユウヤはもはや不動のレギュラーというわけにはいかないだろう」

 それでも、前半戦の活躍から、クニプス氏も改めて大迫の存在の重要さを強調する。「再びトップフォームで戻ってくれば、チームにとって非常に大きな助けとなる。攻撃陣のなかでも特殊な能力を持っているからね。ブレーメンにとって重要な選手なんだよ」と復帰へ大きな期待を寄せている。

取材に応じてくれたクニプス氏。大迫の離脱は「本当に残念」と嘆いていた

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