【現地リポート】ボリューム満点! ポドルスキが経営するケバブ屋に行ってみた

ルーカス・ポドルスキ

ポドルスキが故郷ケルンに構えたケバブ屋。子どもからお年寄りまで客層は広い

 ドイツといえばソーセージとビール! 私もそう思っていた。でも、街を歩いているとソーセージ屋に負けないくらいケバブ屋が並んでいることに気づく(フライドポテト屋も多いけれど)。

 現在、ヴィッセル神戸でプレーする元ドイツ代表のルーカス・ポドルスキも今年1月に地元ケルンにケバブ屋をオープンさせた。先日、ヨーロッパで取材をしている合間にちょっとした好奇心で店をのぞいてみると、お昼時は長蛇の列でにぎわっていた。

駅から徒歩約1分という近さにある

 開店してまだ3カ月ということもあって、店内は清潔感を保っている。ドイツの軽食スタンドにオシャレなイメージはこれっぽっちも持っていなかったから、黒を基調としたシンプルな内装に、「ポルディ(ポドルスキの愛称)、センスあるなあ」と上から目線で言ってしまった。

肉はラムとチキンの2種類。その場で店員が切り落とす

 ぐるぐると回っている大きな塊肉はラムとチキンで、ソースはチリ、ガーリック&ヨーグルトの2種類から選ぶことができる。今回はチキンに、店員さんに勧められたガーリック&ヨーグルトソースをかけていただくことにした。このボリュームで4.50ユーロ(約600円)はお買い得。5ユーロ札でもおつりがくるから、ワンコインならぬワンビルだ。

片手をはみ出す大きさでボリューミー。男性も1個で十分満足できる

 かぶりついて感じたのは、パンがおいしいということ(もちろん肉、野菜、ソースもおいしい)。お店でパンを焼いているので、温かくてこんがりとしたパンに挟んで出してくれるのがうれしい。

 ただ、ヨーロッパでの食事はしばしば自分との戦いになる。とにかく量が多くて、食べても食べてもなくならないからだ。手に持っているケバブサンドも私の胃袋をギュウギュウと圧迫してきて、次第に“一人フードファイト”をしている気分になってくる。だから目の前のスレンダーな女性が平然とした顔でペロリと完食している姿には驚いた。失礼なくらいじっと見てしまった。いわゆるガン見ってやつだ。

 すると彼女は笑顔でこう言ってきた。「ベスト・ケバブ・イン・ケルン!」と。ついでにケルン出身で3度目の来店、ラムがお気に入りだと教えてくれた。

行列ができていても回転が早いので待ち時間は少ない。「アレス!」と言えば、野菜を全部入れてくれる

 彼女のようなリピーターだけではなく、日本人が訪ねてくることもあるそう。店員さんは日本人団体客(15人くらい)との写真をうれしそうに見せてくれた。ポドルスキが提供するうまい、早い、デカイの三拍子がそろったケバブサンドは、地元民にも、観光客にも愛されていた。

取材・文=高尾太恵子

■店舗情報

店名:Mangal Döner
住所:Bonner Str. 1, 50677 Köln
(ケルン中央駅の地下Gleis2から16番のトラムで約15分、Chlodwigplatz駅で下車)
公式サイト:https://www.mangal-lp10.de

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