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マインツでも日本代表でも苦境の武藤嘉紀「つらくないって言ったら嘘になる」

2018.03.18

フランクフルト戦に途中出場した武藤嘉紀 [写真]=Bongarts/Getty Images

「とにかくポジティブにいくしかない」。マインツでも日本代表でも厳しい状況にあるFW武藤嘉紀はそう自分に言い聞かせるように話し、前を向いた。

 マインツは17日のブンデスリーガ第27節でフランクフルトと対戦した。前半の内に3失点を喫して苦しい展開になると、チームの攻撃も噛み合わず、反撃できないまま0-3で完敗。4試合未勝利となり、1部2部入れ替え戦圏内の16位から浮上することはできなかった。武藤は試合後「フランクフルトは無理をせず、いいテンポで回してうまく前に持ってくるけど、マインツは慌てて蹴って、取られてカウンターをくらう。そんなサッカーの違いが顕著に見えた試合でしたし、あれをしていると得点チャンスも少なくなります」と冷静に振り返り、悔しさをかみしめた。

 2試合連続でベンチスタートだった武藤は、3点ビハインドの55分に途中出場したが、相変わらず前線で孤軍奮闘を強いられ、ゴールに絡むことはできなかった。「ボールを触っても周りに誰もいない。だから(ボールを)とられる気しかしない」と無力感を口にすると、「中盤とFWのスペースの大きさがありすぎて、しかも(フランクフルトは)そこを狙ってきて、つながれて、なにも出来ずにゴールをとられてしまう…辛いなぁっていう」と言葉を絞り出した。

 厳しいチーム状況の中でも、武藤は今シーズンのブンデスリーガで日本人最多の7ゴールを記録している。DFBポカールを含めると、計9ゴールでドイツ移籍後初のシーズン2ケタ得点に王手をかけている。チーム内でも最多得点者だが、レギュラーの座はつかめておらず、ここ5試合で先発はわずか1試合だけ。「ゴールを1番とっているのは僕だけど、でもこうやってベンチからになってしまう」と本人もやり場のない気持ちを明かした。

 日本代表でも苦しい立場にある。武藤は昨年11月の欧州遠征に続き、今回のベルギー遠征も招集外となった。「つらくないって言ったら嘘になります。代表で日の丸を背負えることが、どれだけ重要なことかを知っていますし」と率直な心境を話したが、それでも「選ぶのは監督で、どうしてもどうやっても選ばれない時は選ばれないし、だからこそ自分ができるベストな準備をして、その時を待ちたいなと思います」と潔く切り替えている。

「もちろんワールドカップに行きたいという気持ちもありますけど、まずはマインツを残留させること。ここでどれだけ活躍しても呼ばれないこともありますし、とにかくやり続けるしかない。自分のベストを尽くして、いい結果を出して呼ばれなかったらしょうがない。W杯のためにサッカー選手になったわけではないし、W杯が無くてもこれからサッカー人生は続くので。ただ、諦めることもないし、とにかくひたむきに、がむしゃらに最後まで粘ります」

 そのためにも「まずは自分自身のゴールとマインツの残留に全てをかける」と意気込む。「練習からアピールして、ここでベンチに1、2回行ったからって下を向いたらそこで終わりなので、監督もそういうのを見ていると思う。とにかくポジティブに行くしかないと思っています」。そう語って取材が終わると、武藤は気合を入れるように「ありがとうございます!」と、この日一番の声を上げてロッカールームへと姿を消した。

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