デュッセルドルフに所属するFW宇佐美貴史(写真は1月のアウエ戦)[写真]=Bongarts/Getty Images
「やっと入ってくれた」。FW宇佐美貴史が約5カ月ぶりのゴールでデュッセルドルフを救った。
デュッセルドルフは、17日にホームで行われたブンデスリーガ2部第23節でグロイター・フュルトと対戦。ベンチスタートだった宇佐美は、1点を追う60分からピッチに立った。「負けている状況で、前半ほど勢いがなくなってきていたので、誰かが代わって入るだろうなと思っていました。そんな中で自分だったので、なんとか得点シーンを作るプレーをしないとと思って入りました」。
出場直後は「前半ほどボールの回りや前線のリズムとか、後からつないでいく形があまりなかった」が、なかなかボールに絡むことができなかった中でも虎視眈々とチャンスを狙っていた。そして見せ場が訪れたのは76分、DFヤン・ツィマーの浮き玉パスをエリア内右でFWホーバル・ニールセンが落とすと、これに反応した宇佐美が左足トラップから素早く右足を振り抜き、ゴールネットを揺らした。宇佐美の今シーズン3点目となる同点弾に救われたデュッセルドルフは、1-1の引き分けで連敗を免れた。
今シーズンはベンチスタートが多く、チャンスも少ない中で途中出場から得点したことは「個人的にも大きい」。昨年9月23日の第8節ザンクトパウリ戦以来、約5カ月ぶりのゴールに、宇佐美は「もうちょっとのところでバーに嫌われたり、ポストに嫌われたりしていたのが、なんとかやっと入ってくれた感じですかね」と安堵とともに振り返り、「(勝点)1ポイントをとれて、連敗も阻止したというところで、チームに貢献できたのは良かったと思います」と喜んだ。
だが、首位のデュッセルドルフは2試合未勝利となり、18日に試合を行う2位のニュルンベルクが勝利すれば、得失点差で2位に転落する。それでも、宇佐美は「うちのサッカースタイルと一緒で、勝ち出すとブーンと行くんで、まず1つ目をいかに早くとれるかってところがすごく大事」と、勝利によってまたチームが勢いを取り戻すと断言。さらに、約5カ月ぶりのゴールで個人的にも“まず1つ目”を決めたため、宇佐美の得点量産にも期待がかかるが、本人は「常に準備を怠らず、出ればしっかりやれる、やるというところのみです」と冷静に意気込んだ。
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By 湊昂大