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ボールに絡めず「すごくもどかしい」…マインツ武藤嘉紀の同僚への要求とは

2017.11.19

ケルン戦にフル出場した武藤嘉紀。「結果が大事」と何より勝利を喜んだ [写真]=Bongarts/Getty Images

 なかなかボールに絡むことができなかった。マインツに所属するFW武藤嘉紀は18日に行われたブンデスリーガ第12節のケルン戦にフル出場。1トップに入り、シュートはわずか1本に終わったが、1-0でリーグ戦4試合ぶりの勝利を手にし、「やっとですね」と安堵の笑顔をこぼした。

 思うようなパスに恵まれなかった。武藤は試合後、「(ボールが)来ないんですよ! 本当にどうなっているのか…」と苦笑いで振り返る。「みんな、フリーのところで慌てる傾向がある。中で自分がフリーでいる状態だとすごくもどかしい。(ボールが)来なければ話にならない。とにかく、待つしかないかなと思う」。

 確かに前線で「1人で孤立してることが多い」だけに、「自分で行くしかない」との思いも強くなる。42分、武藤が右サイドで競り合った相手DFに食いついてボールを奪うと、すぐさまエリア内へ切り込む。そこでボールを引き継いだパブロ・デ・ブラシスが相手DFに倒され、PKを獲得。それをダニエル・ブロジンスキが落ち着いてゴール右隅に決めた。武藤の積極的な姿勢が先制ゴールの起点となった。

 さらに、黙ってパスを待っているだけではない。76分に左サイドからのマイナスの折り返しを合わせ、唯一のシュートを放ったが、「(折り返しの)ボールが強いですし、ラストの横パスさえ綺麗にいいボールが来れば」と感覚がずれたことで枠を捉えなかった。そのパスについては「(味方に)伝えましたけど、(シュートを)打てるボールをもらわないといけない」とチームメイトに精確さを求めているという。

 シュートについても要求を出している。狙いはこぼれ球を押し込む形だ。「みんなシュートを上に結構ふかすから、こぼれ球がこない。それもチームメイトに言っているけど、もっと低いボールだとGKも弾いてくれる。このへん(顔より上)だと、上や横に全部弾かれるから、シュートを打つなら逆サイドを狙ってくれって」。

 この日、狙いどおりのゴールは生まれなかったが、「こぼれ球を狙っているとは伝えているので、そろそろ来るんじゃないかなと思う」と武藤は期待を高めている。そのチャンスがきたとき、結果を出して周囲を納得させるだけだ。

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