ヘルタ、早逝した元選手の娘のために学費を寄付「職業の選択肢を増やせるよう」

ミヒャエル・プリーツ

企画の発起人であるプリーツ氏 [写真]=City-Press via Getty Images

 2012年に37歳で急死した元ブラジル人選手の家族のために、日本代表FW原口元気が所属するヘルタ・ベルリンが救いの手を差し伸べた。ドイツ紙『ビルト』が伝えている。

 2000年から2003年までヘルタでストライカーとして活躍したアレックス・アウヴェスは、2008年に白血病の診断が下されると、闘病生活を開始。一時は現役復帰を果たしたものの、2012年の11月に貧困のうちに亡くなった。

 この悲報を受けて、当時ヘルタでFWとしてアウヴェスとコンビを組み、現在はヘルタのマネージャーを務めるミヒャエル・プリーツ氏が支援を約束。「我々が彼の娘さんを助けるのは当然のことだ。それは彼の遺志でもあるだろう。我々は彼女の学費を保証して、彼女が成人になったときに職業の選択肢を増やせるようにしていきたいんだ」と語っていた。

 アウヴェスがベルリンでプレーしていたときに生まれたアレクサンドラ=フランカ・アウヴェスさんは、13歳で父親を亡くした。今年18歳になり成人を迎えるため、十分な学費を手にできるようにとヘルタは積立貯金の口座を開設していたのだ。

 これにより、アレクサンドラさんは1万ユーロ(約130万円)単位の金額を手にし、現在の学校を卒業後に進路の幅を広げることが可能になったという。ヘルタの財務担当のインゴ・シラー氏は「彼女の成長の一端を担うことができて、とても喜んでいます。当時、プリーツが表明していたアイディアが実行に移されたのです」と同紙に話している。

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