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酒井高徳、9戦ぶり白星は「一番効く薬」…勝ち越し起点の伊藤には「非常によかった」

2017.11.05

伊藤達哉(手前)らとゴールを喜ぶ酒井高徳(右)[写真]=Bongarts/Getty Images

 9試合ぶりの白星を収め、「今の自分たちに勝ちは必要。それが一番効く薬だと思う」と挽回へのきっかけを掴んだ。ハンブルガーSVの日本代表DF酒井高徳は、4日にホームで行われたブンデスリーガ第11節のシュトゥットガルト戦で、ボランチとしてプレーし、フル出場で勝利に貢献した。

 試合は開始13分、相手DFジェニス・ブルニッチが2枚目のイエローカードを受けて退場。いきなり数的有利となったHSVは20分、FW伊藤達哉が獲得したFKをMFアーロン・ハントが左足で直接狙うと、相手GKのキャッチミスにも助けられて先制に成功した。

 しかし後半に入って55分、相手のFKでDFデニス・ディークマイアーが自陣エリア内で痛恨のハンド。一度は流されたものの、ビデオ判定の結果、シュトゥットガルトにPKが与えられた。主将の酒井も抗議したが、判定は変わらず、「怒りをどこにぶつけたらいいか分からない感じ」のまま、PKを決められ、試合を振り出しに戻された。

 それでも、HSVはすぐに前を向いた。「チーム全員が同じ気持ちをもって、また取り返せばいいやっていう感じでプレーできた」と素早く切り換え、さらにホームの後押しも受けた。「サポーターのみんながすごくプッシュしてくれたのを感じたし、選手はそれを感じてプレーに出ていたかなと思う」。

 選手やサポーターたちの気持ちがゴールにつながったのは、失点から10分後のことだった。65分、伊藤が右サイドから中央にドリブルで切り込み、縦パスを送ったエリア手前のハントを経由して、右サイドのディークマイヤーがクロスを送る。すると、ファーに飛び込んだMFフィリップ・コスティッチがダイビングヘッドで合わせてリードを取り戻した。

 右ウイングで先発出場した伊藤は、勝ち越しの起点となったプレーも含め、随所にキレのあるプレー見せた。酒井も後輩について「勇気を持って仕掛けてくれた。自分の強みを分かってプレーしていることはいいこと」と称賛の言葉を口にした。「試合を重ねていくごとに(右サイドバックの)ディークマイヤーとの連携もよくなってきているし、自分の要求もしっかりしている。非常によかったと思う」。

 さらに69分には、先発出場した17歳のFWヤン・フィーテ・アルプが2試合連続ゴールを叩き込む。エリア内でパスを受けると、背負ったマーカーを鋭いターンで剥がし、カバーにきたDFも切り返しでかわして、右足シュートを沈めた。現在のHSVを支えるアルプや伊藤ら若手の躍動を、酒井は主将として歓迎している。

「若い選手が頑張ってくれるのは、今まで出ていた選手や若くない選手たちにとっていい刺激になる。そこで自分が、経験のある選手たちをうまくコントロールして、若手にもっと圧をかけられるようにしたい。フレッシュな風が入ってくるのは非常にチームにとっていいことだと思う」

 HSVは3-1で勝利し、9試合ぶりに掴んだ白星の喜びをホームの大観衆と分かち合った。酒井にとっては出場した試合で今シーズン初勝利となったが、そんな日に限ってドーピングコントロールの検査対象となり、かなり遅れてミックスゾーンに登場。すでに冷静な様子で「今日、勝てたことに一喜一憂せず、代表ウィークに入りますが、また次の試合に向けて、今日の気持ちをみんなが忘れずにやっていくことが非常に大事かなと思う」と今後の戦いを見据えた。

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By 湊昂大

Kota Minato イギリス大学留学後、『サッカーキング』での勤務を経てドイツに移住して取材活動を行う。2021年に帰国し、地元の広島でスポーツの取材を中心に活動中。

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