プリシッチ(左)と“恩人”のコヴァチ監督(右)[写真]=Getty Images
21日に行われるブンデスリーガ第9節のフランクフルト戦、ドルトムントに所属する19歳のアメリカ代表MFクリスティアン・プリシッチにとっては特別な一戦になりそうだ。17日付のドイツ誌『シュポルト・ビルト』が伝えた。
プリシッチの話によれば、現在フランクフルトを率いるニコ・コヴァチ監督の手助けなくして、2014年にドルトムントへやって来ることはできなかったようだ。当時15歳だったプリシッチがドルトムントにやって来るためには、EU圏内のパスポートが必要だった。その際に救いの手を差し伸べたのが、当時クロアチア代表で指揮を執っていたコヴァチ監督だという。
「ニコ・コヴァチ監督は、僕がクロアチアのパスポートを取得できるように助けてくれたんだ。彼は、本当に多くのことで僕のことで支えてくれたよ」とプリシッチは話している。祖父がクロアチア人であることから、二重国籍を得る権利があったプリシッチのために、クロアチア国内の各方面に掛け合ったのが、コヴァチ兄弟だったのだ。
プリシッチは「小さな頃から欧州のトップクラブでプレーするのが夢だったんだ。だから、ドルトムントからのオファーがあったときには、どうしてもそのチャンスを掴みたかったんだ」と当時を振り返っている。
コヴァチ監督は「クリスティアンは良い子だからね。弟のロバートと一緒に彼を助けたんだ。ドルトムントとの間にも入って、コンタクトを取り続けたよ。プリシッチのケースでは、私たちにもきちんとしたコネクションがあったからね。うまく行って良かったよ」と話している。
だが、コヴァチ監督は続けて「まさか、DFBポカールの決勝で対戦相手のドルトムントの選手として、試合を決定づけるPKを取るなんてね。あの当時は、思っても見なかったよ」と苦笑いをしていたようだ。
By サッカーキング編集部
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