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現役引退のラーム、ドイツ年間最優秀選手賞に初選出「DFは受賞が難しい」

2017.07.24

昨シーズン限りで現役を引退したラーム氏 [写真]=Bongarts/Getty Images

 2016-17シーズン限りで現役を引退した元ドイツ代表DFのフィリップ・ラーム氏が、ドイツ年間最優秀選手賞の栄冠を手にした。2004年には2位、2006年には3位に選出されたことがあったが、今回が初受賞となった。ドイツ誌『kicker』日本語版が23日に伝えた。

 同賞は『kicker』誌の運営により、ドイツ・スポーツジャーナリスト協会のメンバーからの投票で選出される。今年は前年度の674人を大きく上回る885人が参加。そのうち242票を獲得して、レアル・マドリードのドイツ代表MFトニ・クロースに50票差をつけたラームが初選出となった。3位は130票獲得したガボン代表FWピエール・エメリク・オーバメヤン(ドルトムント)が選ばれた。

 今回の選出にはチャンピオンズリーグ(CL)制覇、8度のブンデスリーガ優勝と6度のDFBポカール制覇、さらに主将としてブラジル・ワールドカップを制した功績も加味された模様。ラーム本人も「大変な栄誉だ。本当にとても嬉しい。ドイツのスポーツジャーナリストのみなさんは、今回は僕のキャリア全体について評価してくれたんだと思う」との考えを示している。

 これだけ長きに渡り、世界のトップレベルで活躍してきた選手がなぜ初選出となったのか。「それは僕のポジションにも影響しているだろうね」とラーム氏。「これまでもDFにとっては、年間最優秀選手賞を獲得することは難しいものだった。どうしても1年間というスパンで振り返ると、オフェンスの選手に目がいってしまうものだからね」と説明した。

 なお、昨シーズン限りで現役生活にピリオドを打った同氏は、これから足繁くスタジアムを訪れる考えは今の所はないという。「これから毎週土曜日にスタジアムに行く必要はなくなったんだ。幸運にも、これまで長い間その機会を得てきたよ。でも今はサッカー以外のことに集中することができる。そのことが嬉しいんだ。あれほど密度の濃いサッカー人生を過ごしてきたあとだと、こういった将来にむけての切り替えが、とても重要になってくると思うね」と語った。

 一方、年間最優秀監督賞は、選手賞と異なりわずか12票という僅差で、23日に30歳の誕生日を迎えたばかりのユリアン・ナーゲルスマン監督(ホッフェンハイム)が初受賞を果たした。2位にはフライブルクのクリスティアン・シュトライヒ監督で、3位には107票を獲得したラルフ・ハーゼンヒュットル監督(ライプツィヒ)が続いている。

 ナーゲルスマン監督は、「kickerによるゴールデンkのようなファン投票、そして今回のようにスポーツジャーナリスから選出される賞も、それぞれに意義深いものだ。サッカーについてそれぞれが厳しい目で見ているというなかで、受賞はさらなるモチベーションへと繋がるものだよ。ただこれはコーチ陣やクラブ関係者たち、みんなによる取り組みの結果だ。我々が決して間違った道には進んではいないということだね」と述べた。

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