バイエルン時代のヨンカー氏(左)とミュラー [写真]=DFL via Getty Images
ヴォルフルブルクを率いるアンドリース・ヨンカー監督が、バイエルンに所属するドイツ代表MFトーマス・ミュラーについてのエピソードを明かした。ドイツ紙『ビルト』が26日に伝えている。
ヨンカー監督は、ミュラーがバイエルンのトップチーム昇格を果たした2009年、同クラブでアシスタントコーチを務めていた。しかし当時の指揮官だったルイ・ファン・ハール氏をはじめ、スタッフの中に同選手の存在を知る者はほとんどいなかったという。スタッフ陣にミュラーを推薦したのは、バイエルンのサテライトチームで長年に渡って指揮官を務めていたヘルマン・ゲルラント氏だった。
「攻撃的なポジションであればどこでもプレーできるし、いつもゴールを決めている。彼は絶対にプロで通用する」というゲルラント氏の言葉を信じて抜擢すると、ミュラーは大ブレイクを果たす。2009-10シーズンには、ブンデスリーガで34試合に出場して13ゴール11アシストを記録。その活躍ぶりにヨンカー監督も驚かされたという。
ヨンカー監督は当時を振り返り、「ハーフタイムになるといつも私のところに来て、どうやったらもっとうまくプレーできるのか質問していた。アドバイスをすぐに実行しようとする、教え甲斐のある選手だったよ」とコメント。ミュラーはデビュー当時から、向上心の塊のような選手だったと明かしている。
29日に行われるブンデスリーガ第31節で、ヴォルフスブルクはバイエルンをホームに迎える。今年2月にヴォルフスブルクの監督就任が決まった際には、携帯電話にお祝いのメッセージを送ってくれたというミュラー。真剣勝負の場とはいえ、同選手との再会はヨンカー監督にとっても特別な時間となりそうだ。