負傷中のビュルキに代わり、現在はバイデンフェラーがドルトムントのゴールマウスを再び守っている
香川真司が所属するドルトムントは12月7日、チャンピオンズリーグ(CL)のグループステージ最終節でレアル・マドリード(スペイン)と2ー2で引き分けた。これでドルトムントはグループ首位でラウンド16進出が決定。この試合では負傷中のGKローマン・ビュルキに代わり、2014-15シーズンまで同クラブの守護神に君臨していたローマン・バイデンフェラーがゴールを守った。同選手が試合後、インタビューに応じた。
――バイデンフェラー選手、見ていてあなたの喜びが伝わってきました。きょうの試合はドルトムントの一員として、あなたの最高の試合の一つではないでしょうか?
バイデンフェラー それは僕には分かりませんよ。でも、信じられないくらいとても良い気分です。第一にこのスタジアムと、チームメイトのおかげですね。僕たちは開始1秒から良い守備を心掛けました。それが90分を通して完璧ではなかったとしてもね。僕自身はピッチ上で、ここ最近の試合に比べてかなり良い気分でした。
――2週間前にホームで行われたレギア・ワルシャワ戦では8ー4で勝利したにも関わらず、4失点を喫してしまったため、バイデンフェラー選手は唯一その勝利を喜ぶことができませんでした。きょうのベルナベウでのあなたのパフォーマンスはその時の埋め合わせでしょうか?
バイデンフェラー ワルシャワ戦はみんなが喜んでいましたが、僕だけが……というのは、その通りです。あの試合は満足できなかったと、言わざるを得ません。だからこそ、ここベルナベウでチームとしてまとまったパフォーマンスができてうれしいです。
――ベルナベウで、相手がレアル・マドリードということで、特にモチベーションが高かったのでしょうか? それとも緊張しましたか?
バイデンフェラー 僕にとってこのような試合は特別なチャレンジです。正直に言うと、このような試合前、僕はあがったりはしません。それどころか、試合やその場の特殊な雰囲気を楽しみにしています。世界トップクラスのチームとの対戦を目指し、選手は全てのキャリアを捧げるものです。だから、僕はベルナベウのピッチに立つことをとても楽しみました。
■「試合はクリスマスプレゼント」
――ドルトムントの正GKローマン・ビュルキ選手が負傷で離脱しているため、現在はバイデンフェラー選手が出場しています。ドルトムントのゴールマウスを再び守る気分はいかがですか? 引退についてはまだ考えられませんよね?
バイデンフェラー これらの試合はクリスマスプレゼントだと言っていいかもしれませんね。もしかしたらきょうは自分から自分へのプレゼントだったのかも。僕のことを知ってる人だったら、ブンデスリーガであれ、CLであれ、僕がどれだけプレーすることが好きかを知っています。ドルトムントのためにプレーすることが今でもとても楽しいんです。若い世代の選手とも分かり合えていますし、適応できています。だから今、とてもうまくいっています。
――現在36歳でドルトムントの第2GKです。定期的に試合に出場していないにも関わらず、今回のような試合に出場できるのはうれしいことでは?
バイデンフェラー 正直、そうですよね。すでにキャリアの大半を終えている者にとっては、この瞬間がとてもスペシャルで、それを味わうべきであることを知っています。僕の大きな望みは、もう一度カンプノウでプレーすることです。
――そうだとしたら、今回は負けなければいけませんでしたよ。ドルトムントもFCバルセロナ(スペイン)もグループ首位通過なので、ラウンド16での対戦はありません。
バイデンフェラー そうですね。それがきょうの唯一のミスだったかもしれませんね(笑)
――なぜ、カンプノウなのですか?
バイデンフェラー ユースチームでカンプノウに行ったことがあるのですが、もう一度そこでプレーできる、もしくはそこに行けるチャンスがあれば、自分にとって最高の思い出になると思います。
――準決勝でメッシ擁するバルセロナと対戦できたら、良いでしょうか?
バイデンフェラー どうなるか待ちましょう。リクエストではありませんけどね。僕たちはあらゆることを準備し、集中します。もっとハードワークしないといけませんし、まだ全てがうまくいってるわけではありません。でも、僕たちは若いチームですし、もっと向上することができます。