ドルトムント戦ではホームで2-5と大敗。開幕10戦勝ちなしとなった [写真]=Bongarts/Getty Images
日本代表DF酒井高徳が所属するハンブルガーSVの危機的状況を、クラブのレジェンドが嘆いている。ドイツ紙『ビルト』が伝えた。
かつて西ドイツ代表やハンブルガーSVでエースストライカーとして活躍し、ドイツサッカー連盟(DFB)名誉キャプテンにも選出されているウーベ・ゼーラー氏が5日、80歳の誕生日を迎えた。同日のブンデスリーガ第10節、ハンブルガーSVとドルトムントの一戦の前にはゼーラー氏の誕生日セレモニーも実施。ハンブルガーSVとしては何としても同氏に勝利をプレゼントしたいところだった。しかし結果は、2-5の完敗。
試合後にゼーラー氏は、開幕から依然として未勝利が続いているハンブルガーSVの状況について、「降格したらそれは辛いことだけど、私はもう大きな希望は抱いていないんだ。奇跡が起きない限り、この状況から脱することはできないだろう」と語り、降格はもはや避けられそうにないとの考えを示した。
ブンデスリーガ創設時のオリジナルメンバーとして唯一2部に降格したことがないハンブルガーSVだが、ここ数年は津念い降格争いに巻き込まれてきた。一度、2部に降格することは“クラブの体制を刷新する良い機会になるのではないか”という意見もファンやメディアの一部には存在する。しかし、ゼーラー氏の見解は全く逆のものだ。同氏は「もしもハンブルガーSVが降格してしまったら、もう何年も1部復帰を果たせずにいるカイザースラウテルンや1860ミュンヘン、それからデュッセルドルフと同じような運命を辿ることになると思うよ」と語っており、クラブの将来に対する危惧も口にしている。
ハンブルガーSVはブンデスリーガ第10節終了時点で2分け8敗の勝ち点「2」、最下位に沈んでいる。残留圏内の16位ブレーメンとは5ポイント差。国際Aマッチウイークによる中断期間明けから巻き返すことはできるだろうか。
(記事/Footmedia)