マインツ戦にフル出場したフランクフルトMF長谷部誠 [写真]=Bongarts/Getty Images
ブンデスリーガ第31節が22日から24日にかけて各地で行われ、日本代表MF長谷部誠所属のフランクフルトは24日にマインツとの「ライン・マイン・ダービー」に臨み、2-1で競り勝った。自動降格圏の17位に沈むフランクフルトにとっては貴重な勝ち点3となり、1部残留に望みをつないだ。
長谷部はボランチでフル出場。試合後、ニコ・コヴァチ監督から「ファンタスティック」との褒め言葉が出たパフォーマンスに対し、今シーズンは長谷部に辛辣な評価を続けてきた地元紙『Frankfurter Rundschau』も、「かつての長谷部が帰ってきた」と絶賛した。
一方、この結果を受けてDF酒井宏樹、同MF清武弘嗣、MF山口蛍の日本代表3選手が所属するハノーファーの2部降格が決定。23日に行われた5位インゴルシュタット戦では、負ければ無条件で降格という後がない中、2点のビハインドを酒井宏と清武のゴールで追いつき、土壇場で踏みとどまったかに見えたが、残り3節を残して力尽きた。
酒井宏と清武はともにフル出場。『Sportal.de』は試合後の採点で、58分に今シーズン初ゴールで反撃の口火を切った酒井宏にチーム2番目となる「3」をつけた。82分に同点となるチーム2点目を決めた清武は「失望させるパフォーマンス」と酷評され、採点も「3.5」だった。負傷離脱中の山口はベンチ入りメンバーから外れている。(最高1点、最低6点)
また、FW大迫勇也所属のケルンはダルムシュタットに4-1で快勝し、1部残留が確定。大迫は2月の第22節以来となる先発メンバー入りを果たすと、3カ月ぶりにフル出場。地元紙『EXPRESS』紙は、久々に先発のチャンスを与えられた大迫に対し「9試合ぶりの先発出場も、すぐにチームの中心を担った」と、ブランクを全く感じさせないパフォーマンスを称え、採点も「2」の高い点数をつけた。
日本代表DF酒井高徳所属のハンブルガーSVは22日にブレーメンとの北ドイツ・ダービーに臨み、これを2-1で制し、酒井高は右サイドバックでフル出場した。
各選手の採点と寸評は以下の通り。
■長谷部誠
対マインツ(2-1○)フル出場
『Frankfurter Rundschau』
採点:「2」
寸評:いつもより格段にいい内容で、ボールを持っても慎重かつ落ち着いていた。巧みにボールを散らしていた。かつての長谷部が戻ってきたようだ。ニコ・コヴァチ監督も「ファンタスティックなパフォーマンスだった」と称賛した。
■酒井宏樹
対インゴルシュタット(2-2)フル出場
『Sportal.de』
採点:「3」
寸評:58分に反撃の狼煙となるゴールを決め、残留の希望を取り戻した。ゴール以外でも任務を模範的にきっちりとこなしていた。競り合いでも高い勝率をマークして右サイドをがっちり守り、何度も攻撃で見せ場をつくった。ゴールにつながったシュートを除けば、フィニッシュで精度を欠き、チームメート同様、インゴルシュタットのペナルティエリア内での厚い守備に跳ね返された。
■清武弘嗣
対インゴルシュタット(2-2)フル出場
『Sportal.de』
採点:「3.5」
寸評:70分間も数的有利にありながら、このゲームメーカーには失望させられた。脅威となるようなパスを全く出せず、82分のゴールまでこれといってシュートに絡むプレーもなかった。とはいえ、取りあえず残留の望みをつないだのは彼のゴールだった。
■大迫勇也
対ダルムシュタット(4-1○)フル出場
『EXPRESS』
採点:「2」
寸評:9試合ぶりの先発出場も、すぐにチームの中心を担った。力強いパフォーマンス。
『Koelner Stadt-Anzeiger』
採点:「3」
寸評:(前節の)マインツ戦で、短い出場機会の中で先発入りをアピール。攻撃で突破口となる美しいプレーを何度か見せていたが、この試合でもシュートの脅威を生み出すことはできなかった。
■酒井高徳
対ブレーメン(2-1○)フル出場
『Hamburger Morgenpost』
採点:「3」
寸評:堅実。守る右サイドを休むことなくコントロールしていた。
By サッカーキング編集部
サッカー総合情報サイト