ゴールを祝うドルトムントの選手たち [写真]=Bongarts/Getty Images
DFBポカール準決勝が20日に行われ、日本代表FW原口元気が所属するヘルタ・ベルリンと、同MF香川真司が所属するドルトムントが対戦した。
ブンデスリーガでチャンピオンズリーグ出場圏内の4位につけるヘルタ・ベルリンは、DFB杯準々決勝で2部のハイデンヘルム相手に苦戦を強いられながらも原口が決勝ゴールを挙げて3-2で勝利。35年ぶりとなるベスト4進出を果たした。一方のドルトムントは準々決勝でシュトゥットガルトを3-1で下し、3シーズン連続となる準決勝進出を果たしている。原口、香川がともに先発に名を連ね、日本人対決が実現した。
試合は21分にドルトムントのゴールで動く。右サイドでボールをキープしたヘンリク・ムヒタリアンが縦方向にパスを通すと、抜け出した香川が右足で折り返す。ゴール前に飛び込んだマルコ・ロイスはDFのマークに遭いシュートにつなげることができなかったが、こぼれ球をゴンサロ・カストロが右足でゴール右上に突き刺し、先制点が決まった。
リードを得たドルトムントは25分、左サイドからマルセル・シュメルツァーが左足でグラウンダーのクロスを入れると、ゴール前でフリーとなっていたロイスが右足ダイレクトで合わせたが、このシュートは大きく枠の上に外れた。
ヘルタ・ベルリンは前半終了間際の45分に決定機を迎える。高い位置でボールを奪うと、エリア内右からミッチェル・ヴァイザーが中央にラストパス。イェンス・へゲラーが右足ダイレクトで合わせたが、シュートはGKの正面に飛んでしまった。試合はこのままドルトムントの1点リードで前半を折り返す。
後半に入り64分、ヘルタ・ベルリンは右からのCKをニアサイドのジョン・アンソニー・ブルックスがフリック。ファーサイドでフリーとなっていたサロモン・カルーが滑り込みながら右足で合わせたが、シュートは枠の左へ逸れた。直後の65分、ヘルタ・ベルリンは原口を下げてユリアン・シーバーを投入した。
一方のドルトムントは68分、エリア内右深い位置から香川がクロスを上げると、ファーサイドのシュメルツァーがヘディングで折り返し、中央のアドリアン・ラモスが頭で合わせる。しかしこのシュートはGKに阻まれ追加点とはならなかった。
徐々に敵陣に押し込む時間が増え始めたヘルタ・ベルリンは74分、エリア手前右からヴァイザーが浮き球のパスをエリア内左に送ると、カルーがダイビングヘッドで狙ったが、シュートはわずかにゴール右へ外れた。すると75分にドルトムントが貴重な2点目を奪う。カウンターで右サイドの裏に抜けだした香川がグラウンダーで折り返し、最後はエリア内に走り込んだロイスが右足のシュートをゴール左に決めた。
リードを広げたドルトムントは77分、カストロに代えてイルカイ・ギュンドアンをピッチへ送り出す。出場からわずか1分後にはギュンドアンが右足でミドルシュートを放ったが、ここは惜しくも右ポストを直撃した。
ドルトムントは83分、エリア内左でドリブルを仕掛けたロイスがDFを抜き去りGKの手前で中央へラストパス。これをムヒタリアンが難なく押し込んで、決定的な3点目が決まった。
試合はこのまま終了のホイッスルを迎え、3-0の快勝を収めたドルトムントが決勝進出を決めた。なお、原口は65分までプレー、香川はフル出場を果たした。
ドルトムントは5月21日に行われる決勝戦でバイエルンと対戦する。
【得点者】
0-1 21分 ゴンサロ・カストロ(ドルトムント)
0-2 75分 マルコ・ロイス(ドルトムント)
0-3 83分 ヘンリク・ムヒタリアン(ドルトムント)