武藤に脅威を感じた香川、今後の活躍に太鼓判「ゴールを量産する」

香川真司

ダルムシュタット戦に出場した香川真司 [写真]=Borussia Dortmund/Getty Images

 ブンデスリーガ第9節が16日に行われ、日本代表FW武藤嘉紀が所属するマインツと同MF香川真司が所属するドルトムントが対戦した。武藤と香川が揃って先発した試合は、2-0でアウェーのドルトムントが勝利を収めている。

 84分までプレーした香川は試合後のインタビューで、「強かったですね。すごく難しいゲームでしたけど、何より先制点が大きかったです。あとは最後のところでしっかり、身体を張って守ってくれていたので。良いゲームではなかったですけど、しっかりと勝てたことが良かったと思います」と、マインツに苦しめられ満足の行くゲーム内容ではなかったと話しつつ、結果を喜んだ。

 マインツがうまく守り、なかなかボールをキープできなかったことについては、「割り切るしかなかった」と述べ、「簡単なミスからの失点だけは避けたかった。そういう意味ではあまりリスクを背負わないように、前半はやっていました。こういう試合もあるので、それはチームとしてしっかり割り切って戦えたと思う。もちろん質は上げていかないといけないんですけど、今は勝てたことが良かったのかなと思います。3試合勝てていなかったので。チームとしても嫌な流れがあった。バイエルンにああいう負け方(1-5)をしたので、自分たちはしっかりと結果で示さないといけなかった。そういう意味ではみんながしっかりとハードワークして勝ちきれたことが一番大きかったと思います」と前節の大敗から立ち直るためにも、とにかく勝利が重要だったと強調している。

 このところ先制点を許すことが多かったドルトムント。この日は、「試合前にもプレスのことを、みんなでハードワークするようにということを強調していたので」と、立ち上がりの入り方をチームとして意識していたようで、ハーフタイムにはトーマス・トゥヘル監督から「もっと行け」という指示が飛んでいたことを明かした。

 日本代表として臨んだ国際親善試合のイラン代表戦から中3日で迎えた試合は「ハードな日程だった」と話した香川だが、「チームはこの試合をすごく大事に捉えていましたし、みんなで集まってミーティングをして、やはりもう1回ひとつになってやっていこうと言われました。良い練習もできていたんで、みんながこの試合にしっかりと勝つっていう(気持ち)のをピッチで示せたと思うし。また次、ヨーロッパリーグがありますけど、勝ち続けて勢いを取り戻して行きたいなと思います」と気持ちの面でチームがまとまっていたと話し、この勝利を次に繋げていきたいと意気込んでいる。

 また個人のパフォーマンスとして、前半ボールに触る機会が少なかったことに関しては、「しょうがなかったです。1−0で勝ってて、負けてはなかったんで焦りやストレスもなかったですし。相手のプレスが早まっていたのもわかっていたんで、もう前半はこれで仕方ないかなと思って割り切ってやっていた。だから後半、ちょっとスペースが開き出したり、カウンター気味の時はチャンスになると思ってた。そこで自分にチャンスがあった中で決めきりたかったですけど…」と言及。そして62分に迎えた決定機の場面には、「キーパーが出てくるかと。チップ気味にしようかと思いながらも、枠を狙おうかなって思ったら、その半分半分に。ちょっと迷いがあった。あれは決めきらなきゃいけないシーンですし、こだわらなきゃ成長しない。そこで決めるか決めないか。ああいうシーンをなくさなきゃいけないと思ってます」と判断に迷いが合ったことを認め、反省を口にした。

 最後に、83分までプレーし、ブンデスリーガで初対戦となった武藤については、「すごく良かったですよ、フィジカル的なところも。うちのセンターも強いのに、しっかり戦えてた。やっぱり脅威を感じました」と賛辞を送り、「前半(6分)のあの外し方は、ちょっと大きかったですけど、まあでもこういうサッカーをしてたら必ず得点は量産するんじゃないかなって思っています」と、決定的なチャンスを逃したことは試合の行方を左右したとの見解を示しながらも、今後の活躍に太鼓判を押している。

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