レヴァークーゼン戦で1ゴール1アシストを記録した香川(左) [写真]=Borussia Dortmund/Getty Images
21日に行われたブンデスリーガ第5節で難敵レヴァークーゼンを3-0で一蹴し、開幕5連勝を飾ったドルトムント。今シーズンは公式戦11戦11勝と破竹の勢いが続くが、トーマス・トゥヘル新監督のもと、最高のスタートをけん引しているのが日本代表の香川真司だ。
レヴァークーゼン戦では1ゴール1アシストを決め、『ビルト』紙、『キッカー』誌ともにベストイレブンに選出。『キッカー』誌では“マン・オブ・ザ・マッチ”にも選ばれた。
地元紙『Westdeutsche Allgemeine Zeitung』は、試合直後の採点で、香川にチーム単独最高となる「1.5」を与えると、ヨナス・ホフマンの先制点にもつながった香川のロングパスを“新たな武器”として大々的に称賛していた。
ここに乗り遅れるなとばかりに、同じく地元紙の『Ruhr Nachrichten』も、「レヴァークーゼン戦の夢のパス:香川はロングボールの脅威を心得ていた」とのタイトルで、香川が披露した効果抜群のロングボールにスポットを当てた記事を掲載。
同紙は、香川が自陣から出した50メートルにも届くロングパスを「走るホフマンにドンピシャで合わせた夢のパス」と表現。「香川のロングボールにGKベルント・レノがおびき出されたことで、ホフマンのシュートが決まった」と、パス精度だけでなく、相手ディフェンスをも崩すクオリティーの高さを絶賛した。
この試合のパス成功率で香川が83.6パーセントという高い数字をマークしたことに触れ、「香川の役割は真ん中で創造的な瞬間を生み出すこと、つまり、時としてハイリスクも侵さなければいけないと考えれば、これはいい数字だ。彼のホフマンへのロングボールも、決して偶然じゃない。香川は“しっかり準備していた。ロングボールで相手を崩せると分かっていた”とした」。
リスクと用意周到さを両立させ、完璧なゲームメーカーを演じる香川を称えた。
同紙は、香川が再び輝きを放ち始めたことには、監督交代も後押しになったとの見方をしている。
今の香川があるのは、ユルゲン・クロップ前監督の存在があってこそとした上で、トゥヘル監督の選手に十分な信頼を与えるというやり方が、香川や、繊細なヘンリク・ムヒタリアンにプラスに働いていると分析した。
22、23日の両日に行われるリーグ第6節では、同じく開幕5連勝でドルトムントを追走する2位バイエルンが3位ヴォルフスブルクと激突する。
後続のつぶし合いをしり目に、ドルトムントは今シーズン初勝利を目指す15位ホッフェンハイムのホームに乗り込み、開幕6連勝を狙う。