ドルトムントに所属するブワシュチコフスキ [写真]=Borussia Dortmund/Getty Images
日本代表MF香川真司の所属するドルトムントは、同代表DF長友佑都が所属するインテルのスイス代表MFジェルダン・シャキリの獲得に乗り出していることが明らかになっているが、同選手を巡っては、同代表DF内田篤人の所属するシャルケも以前から獲得を目指している。
ドルトムントとシャルケによる場外“ルール・ダービー”は、今夏だけでもドイツ代表MFサミ・ケディラ(レアル・マドリード→ユヴェントス)、同U-21代表MFヨハネス・ガイス(マインツ→シャルケ)に続き早くも3回目となったが、6日、ここに新たな動きが加わった。
両クラブの地元紙『Revier Sport』がポーランドのメディアが報じたものとして、シャルケがドルトムントに所属するポーランド代表MFヤクブ・ブワシュチコフスキをリストアップしたと伝えた。ブワシュチコフスキに関しては、2018年までドルトムントとの契約を残しているが、同選手が来夏のユーロ2016を見据え、確実にレギュラーとしてプレーできるクラブを希望していることから、移籍の噂が出ている。
ポーランドのメディアは、すでにシャルケのスポーツディレクターを務めるホルスト・ヘルト氏がオファーを提示したと伝えており、これによってドルトムントのシャキリ獲得が前進する可能性が取り沙汰されていた。しかし、ヘルト氏は地元紙『Westdeutsche Allgemeine』に対し、きっぱりと否定。同紙は「実現の可能性0パーセント」と断定した。
ブワシュチコフスキがシャルケに移籍し、その穴埋めとしてドルトムントがシャキリを獲得というのは、一見すると円満解決のように思えなくもないが、ドルトムントとシャルケの間は禁断の移籍。
両クラブを渡り歩いた代表的な選手として元ドイツ代表GKイェンス・レーマンがいる。だが、レーマンの特異なキャラクターも災いしてか、半年間のミラン在籍というワンクッションがあっても、ドルトムントのサポーターからは「シャルカー」「裏切り者」呼ばわりをされ、受け入れられるまでに長い時間を要したというのは有名な話だ。
最近では、ブラジル人DFフェリペ・サンタナがシャルケへと移籍したが、結果を残せずレンタル移籍でギリシャへと渡った。ブワシュチコフスキほどドルトムントの色が濃くついた選手なら、なおさらシャルケで苦労することは想像に難くない。ヘルト氏が即否定したことから分かるように、降って湧いた噂の可能性が高いようだ。