オーバメヤン(左)のゴールをアシストした香川(中央) [写真]=Bongarts/Getty Images
ブンデスリーガ第22節が20日に行われ、日本代表DF酒井高徳が所属するシュトゥットガルトと同代表MF香川真司が所属するドルトムントが対戦した。
5試合勝利がなく最下位に沈むシュトゥットガルトが、ホームに2連勝中で15位まで順位を上げているドルトムントを迎えての一戦。酒井、香川ともに先発出場した。
試合は両チームが立ち上がりから積極的にプレッシングをかける。そんな中13分、右サイドでFKを獲得したドルトムントは、マルセル・シュメルツァーがエリア内中央へボールを送ると、酒井がマークに付いていたヌリ・シャヒンが頭で合わせるが、GKスヴェン・ウルライヒが反応し右手一本で弾き出した。
さらに15分、香川が仕掛けてエリア内右に侵入するが、マッチアップした酒井がスライディングで対応。そのこぼれ球にイルカイ・ギュンドアンがシュートを放つと、ウルライヒが弾いたところにピエール・エメリク・オーバメヤンが詰めてネットを揺らしが、オフサイドの判定となった。
一方のシュトゥットガルトは16分、右サイドからのクロスに、エリア内中央でマーティン・ハルニックが頭で合わせるがクロスバー上に外れた。
すると25分、攻勢に出ていたドルトムントが先制に成功する。左サイドからマルコ・ロイスがドリブルで3人をかわし、エリア手前まで突破して横パスを選択。そこに走り上がっていた香川がワンタッチで酒井をかわしエリア内に侵入すると、そのボールが若干流れたところにオーバメヤンがダイレクトで右足を振り抜きゴールに突き刺した。
先制を許したホームのシュトゥットガルトだが31分、CKの流れでゲオルグ・ニーダーマイアーがシャヒンに倒されたとしてPKを獲得。32分にフロリアン・クラインがこのPKを左下にきっちり決めて、シュトゥットガルトが試合を振り出しに戻した。
しかし39分、香川のヒールパスで、ギュンドアンがエリア内右に抜け出すと、トーキックでシュートを放ち、枠のニアサイドに決めてドルトムントが勝ち越した。前半はこのまま動かず、ドルトムントが1点リードで折り返す。
ドルトムントは、ケヴィン・カンプルに代えてヘンリク・ムヒタリアンを投入して後半を迎える。
53分、エリア内左でボールを受けたオーバメヤンが、後ろを走り上がった香川にパスを出す。香川は角度のないところからシュートを放つも、ウルライヒが正面でセーブ。
その後は、両チームが決定機を作られない時間が続く。そんな中69分、ドルトムントはイエローカードを受けていた香川に代えてヤクブ・ブワシュチコフスキをピッチに送り出した。77分には、ハーフライン付近でボールを奪うと、シャヒンが持ち上がりエリア前の正面でミドルシュートを放つが、ウルライヒが弾き出した。
シュトゥットガルトは攻撃的な選手を次々と投入し得点を狙う。前がかりなシュトゥットガルトに対してドルトムントはカウンターで応じた。
81分にドルトムントはムヒタリアンがドリブルで持ち上がり、ロイスを経由して、オーバメヤンがフリーでゴールに流し込むが、ロイスの位置がオフサイドの判定。86分に観客の1人がピッチに侵入するが、シャヒンと握手した後、素直にピッチ外に出て、すぐさまドロップボールで再開した。
89分には、シュトゥットガルトDFのバックパスを奪ったロイスが、そのままウルライヒをかわして、無人のゴールに流し込み、ドルトムントが3点目を決めた。しかし後半アディショナルタイムに入ると、シュトゥットガルトは右CKから、ニアでヴェダド・イビシェヴィッチが逸らすと、ニーダーマイヤーがヘッドで押し込んで1点を返す。
試合はこのままタイムアップ。香川が2アシストの活躍をし、ドルトムントがシュトゥットガルトに3-2で勝利した。ドルトムントは今シーズン初のリーグ戦3連勝。シュトゥットガルトは6試合勝ちなしで、ホームでは8試合白星がなく最下位脱出とはならなかった。
次節、シュトゥットガルトは28日に日本代表MF清武弘嗣とDF酒井宏樹が所属るハノーファーと対戦。ドルトムントは、24日にチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦ファーストレグのユヴェントス戦を挟み、28日に同代表DF内田篤人が所属するシャルケとの“ルール・ダービー”が控えている。
【スコア】
シュトゥットガルト 2-3 ドルトムント
【得点者】
0-1 25分 ピエール・エメリク・オーバメヤン(ドルトムント)
1-1 32分 フロリアン・クライン(シュトゥットガルト)(PK)
1-2 39分 イルカイ・ギュンドアン(ドルトムント)
1-3 89分 マルコ・ロイス(ドルトムント)
2-3 90+1分 ゲオルグ・ニーダーマイヤー(シュトゥットガルト)