決勝進出を決めたスペイン代表イレブン [写真]=Getty Images
スペイン代表を率いるルイス・デ・ラ・フエンテ監督が、EURO2024の決勝戦進出の胸中を明かした。9日、公式サイト『UEFA.com』が伝えている。
これで“無敵艦隊”の復活に王手をかけた。9日に行われた準決勝でフランス代表と対戦したスペイン代表は、主力3選手を欠いた中で9分に先制点を許した他、FWキリアン・エンバペと対峙したDFヘスス・ナバスがイエローカードをもらうなど、序盤から劣勢に。が21分、FWラミン・ヤマルが16歳と362日のEURO最年少得点記録となった“ゴラッソ”で、嫌なムードを払拭すると、4分後にはFWダニ・オルモが逆転ゴール。その後はボール保持でゲームを支配しつつ、2-1と逃げ切りに成功。2012年大会以来となるファイナル進出を成し遂げている。
W杯直近2大会連続メダリストのクロアチア代表、開催国のドイツ代表、そして優勝候補筆頭のフランス代表らを退け、6戦6勝で決勝戦に辿り着いたスペイン代表。試合後、デ・ラ・フエンテ監督は「私はこの選手たちを信じ続けていく。彼らは共通の目標のためにハードワークし、誰もがそれを惜しまない。これも飽くなきチームであることの表れだ。この選手たちを指揮できることを誇りに思う」と告白。続けて「(選手たちが)もっともっと力を発揮し、さらに良くなれることを知っている。そうなると確信している。我々のフットボールに対する考え方は、“自信”に裏打ちされたもの。自分たちの強みを生かしてプレーしたい」と語った。
また、16歳でEURO決勝進出の立役者となったヤマルについて、「ラミンは偉大なアスリートになることを予感させる」と口にした同指揮官は、「多くの経験を積んだ選手のようにすら見えるよ。彼がチームにいてくれて嬉しいし、これから何年も一緒にプレーを楽しめることを願っている」としつつ、「我々は、彼の足を地につけさせ、最善の方法で成長を促していくことで、手助けしなければならない。落ち着きと穏やかさが必要。『彼は死すべき存在であることを忘れるな!』。カエサルについて語る時、古代ローマではこう言ったものだ」と謙虚であれと説いている。
14日に行われる決勝戦の対戦相手は、イングランド代表かオランダ代表となる。デ・ラ・フエンテ監督は「決勝は、我々に要求してくる相手との対戦で、ここまでとは全く違ったものになる。難しく聞こえるかもしれないけど、改善の余地はまだまだあるね」と死闘を見据え、さらなる成長に意欲を述べている。
世界の覇権を取り戻す航海は、いよいよフィナーレを迎える。12年前に成し遂げた主要国際大会3連覇の偉業後は、タイトルとは縁遠かったスペイン代表。それでも、昨夏にはUEFAネーションズリーグ初制覇を成し遂げるなど、デ・ラ・フエンテ監督の下で“成功体験”を積み重ねるラ・ロハは、この勢いのままに“無敵艦隊”の復活を示したいところだ。
By サッカーキング編集部
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