バルセロナとレアルの債務状況には、“違い”があるという [写真]=Getty Images
世界中で新型コロナウイルスが猛威を振るうようになってから、多くのクラブが危機的な財政状況に陥っている。27日、スペインのラジオ局『カデナ・セール』はバルセロナとレアル・マドリードの債務状況の“違い”について分析している。
世界に名を轟かせているビッグクラブであっても、コロナ禍では厳しい資金繰りを強いられている。26日には、バルセロナの総債務が11億7,300万ユーロ(約1,480億円)にものぼっていることをスペインの各メディアが報じたばかり。クラブは破産を避けるため、借入をしている主要銀行に債務の返済延期を要請しているという。レアルも苦しい財政管理を強いられているが、バルセロナの方がより深刻な経済的打撃を負っていることが判明した。
『カデナ・セール』によると、2020年の財政比較表では、バルセロナとレアルの債務数値にそれほど大きな開きはなかった模様だ。両クラブの債務状況の大きな違いは、短期債務にあるという。レアルの短期債務が2億300万ユーロ(約256億円)であるのに対し、バルセロナは7億3,000万ユーロ(約921億円)の短期債務を抱えているという。このことから、バルセロナの財政が短期間で圧迫されたことが分かる。
スポーツ経済学の専門家であるマルコ・メンチェン氏は、「バルセロナの債務状況は、コロナ禍による劇的な収入減と様々な要因が組み合わさって生み出されている」と分析。同専門家のデイビッド・バレロ氏は、「クラブは、昨シーズン終了後に何人かの選手を売却し、債務状況の改善を試みた。たしかに小さな利益を得ることはできたが、このようなパンデミック下で大きな経済的損失を出した以上、本来抱えていたコスト構造の問題にテコ入れをしない限り、他のクラブよりも痛い目に遭ってしまう」と語り、元々抱えていた財政上の構造的問題をクラブが解決しきれなかったことにより、経済危機を招いてしまったとしている。
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By サッカーキング編集部
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